ある日、山からひとつのたまごが、ころころと転がり落ちました。
ひとりぼっちになってしまった、たまごは自分の親を探しています。
他の恐竜たちも心配そうに一緒に、たまごの親を探し始めます。
すると、ステゴザウルスは言いました。
君の背中には葉っぱのような、つんつんとしたものはあるかな?
たまごはつんつんはないから、あなたの卵じゃないかも・・・
ブラキオサウルスがのんびりと聞きました。
たまごさん、あなたのくびはながいかしら?それともみじかいかしら?
たまごは、くびはみじかいよと言いました。
トリケラトプスは、あなたにつのはあるのかい?と聞きます。
たまごはつのはありません。あなたのたまごじゃないみたいと言いました。
コリトサウルスは、ぶらぶらと歩いてきて、
あなたのあたまには、トサカはあるの?おやまみたいなトサカだよ!と聞きました。
すると、たまごはおやまみたいなトサカはないけど、
とんがったトサカはあるよと答えました。
ティラノサウルスがやってきて、おまえのくちに歯はあるか?ギザギザした歯だよ。
ぼくには歯はないよ。ながいくちばしがあるけれどと言いました。
いったいだれのたまごなのだろう?と子どもと恐竜たちと一緒に、
恐竜たちとたまごの会話をヒントに考えます。
そのとき、奇跡が起きます。
夕方になって太陽が沈みはじめたとき、たまごに太陽の光がたまごの中身を
映し出しました。たまごの中の影の形は・・・
たまごの中にいたのはプテラノドンの子でした。
恐竜たちはたまごを大切に、山の上の巣まで運んでいくことにしました。
たまごは無事に、お父さんとお母さんの元に帰ることができましたというお話。
子どもが大好きな恐竜がたくさん登場し、
恐竜たちと一緒にたまごが誰なのかを探っていくのが、楽しい絵本。
恐竜のそれぞれの特徴を紹介しながら、その会話からヒントを得て、
一緒に子どもと考えていきながら読み聞かせしました。
恐竜が大好きな子におすすめの一冊です(*^^)v
《著者紹介》
作:アレクッス・ラティマー
イラストレーター、作家、絵本作家。南アフリカ在住。「Pig AND small」でTHE CELI READ ALOUD AWARD受賞。「LION vs Rabbit」でHAMPSHIRE PICTURE BOOK AWARD
受賞。ほかに「STAY!」「The boy who cried ninja」など、著者多数。
訳:聞かせ屋。けいたろう
保育士。絵本作家。プロの読み聞かせ屋。2006年から、夜の路上で絵本の読み聞かせをはじめた。その活動が評判となり、現在は、絵本読み聞かせ界のトップランナー。年間約160か所で、絵本の読み聞かせイベント、保育研修会など、日本全国で公演活動を行っている。一児の父。著書に「どうぶつしんちょうそくてい」「どうぶつたいじゅうそくてい」(アリス館)「絵本カルボナーラ」(フレーベル館)。
※絵本より引用
【作:アレックス・ラティマー 訳:聞かせ屋。けいたろう 出版社:角川書店】