この絵本のスピノサウルスがとても鮮やかで、とにかくカッコいい。
お話は、まだあどけなさの残るトリケラトプスの三兄弟が、森を探検していると、
スピノサウルスの赤ちゃんをほし草の山から見つけました。
スピノサウルスのお母さんが狩りに行っている間に、
かわいいスピノサウルスの赤ちゃんに忍び寄る恐竜が。
なんと乱暴で食いしん坊な肉食恐竜のアルバートサウルスです。
トリケラトプスの三兄弟は、スピノサウルスの赤ちゃんが、見つからないようにと、
祈っていると、アルバートサウルスは赤ちゃんをついに見つけて食べようと、
口を大きく開けました。
トリケラトプスの三兄弟は勇気を振りしぼり、アルバートサウルスに頭突きしました。
そしてほし草から赤ちゃんを森の奥へ避難させました。
身体の小さな三兄弟は、アルバートサウルスに食べられそうに。
その時、スピノサウルスのお母さんが帰ってきて、
激しい戦いが始まりました。
スピノサウルスのお母さんが倒されて、噛みつこうとしたところ、
三兄弟がアルバートサウルスのしっぽにかみつき、応戦。
その間にスピノサウルスのお母さんが体制を整え長いしっぽで、
アルバートサウルスをたたきました。
アルバートサウルスは諦めたようで、逃げたようです。
子どもたちも三兄弟も、みんな無事でしたというお話。
勇敢なトリケラトプスの子どもたち。
自分の体より何倍も大きな肉食恐竜に立ち向かう姿は圧巻です。
ドキドキしながら、応援しながら子どもと一緒に読みました。
スピノサウルスの長く鋭い顔も素敵だし、
背中の立派なひれがかっこいいですね。
実際の恐竜がどんな姿でどんな色だったのか分からない事も多いので、
想像上でのカラーだけれど、こんなに鮮やかでキレイだったのかなぁ~とか、
また読者の私たちも想像を膨らませ、今はなき恐竜たちに想いを馳せて
読み聞かせしました♪
《著者紹介》
作:黒川みつひろ
1954年、大阪に生まれる。大阪市立美術研究所で絵を学ぶ。恐竜、古生物について造詣が深く、恐竜絵本作家として活躍中。現在、東京都練馬区立野町にアトリエを構える。
作品は『恐竜の大陸1~7巻』『恐竜トリケラトプスの大逆襲』『恐竜トリケラトプスと大空の敵』『恐竜トリケラトプスと恐怖の大王』『恐竜トリケラトプスとアロサウルス』『恐竜トリケラトプスのジュラ紀決戦』『恐竜トリケラトプスとひみつの湖』『恐竜トリケラトプスとギガノサウルス』『恐竜トリケラトプスときけんな谷』(小峰出版)、『けがをした恐竜』(こぐま社)など、多数出版されている。日本児童出版美術家連盟会員。
※絵本より引用
【作・絵:黒川みつひろ 出版社:小峰出版】
恐竜 トリケラトプスとスピノサウルス―あかちゃん恐竜をまもる巻 (たたかう恐竜たち)