秋も深まり、紅葉のピークを迎えようとしている季節にぴったりな絵本です。
森に住むくまののんきーの冬支度のお話です。
森に降り注いだ色とりどりの落ち葉に体をうずめると、ふわふわとしていて、
暖かくて気持ちがいいなぁと寝転がっていると、
フクロウさんに、冬支度はもうすんだ?と声をかけられました。
すっかり忘れていたのんびり屋ののんきーは、
冬に冬眠するための、巣穴を探します。
ちょうどいい大きさの巣穴を見つけると、そこにぎゅうぎゅうに落ち葉を敷き詰めて、
ふかふかベッドをつくります。なんだか急いで動いたら、お腹がすいてきました。
どんぐりを食べたり、きのこを食べたり、やまぶどうを食べたり、
マツヤニをなめたり、おなかいっぱい美味しいものを食べました。
お腹も満たされて、ふくふかベッドも完成して、でも何かが足りない。
それは冬眠する前に、大好きな森の友達といっぱい遊ぶこと、
一緒の時間を過ごすことと気づいたのんきーは、
落ち葉のプールを作ると、森のお友達みんなをご招待。
みんなで落ち葉のプールを泳いだり、昼寝をしたり、めいいっぱい遊び、
春までの会えない時間を想い、楽しい思い出で埋めていきます。
秋を自然いっぱい満喫できる絵本です(*^-^*)
《著者紹介》
文/西沢杏子(にしざわ・きょうこ)
詩人・作家。詩集に『虫の落とし文』(朝日新聞連載)『虫の恋文』(第19回三越左千夫少年詩賞受賞)『ズレる?』(第15回丸山記念現代詩賞受賞)など。写真絵本に『はじめまして!こうていペンギン』『どんどん どんぐり』など。幼年童話に『トカゲのはしご』(毎日新聞小さな童話大賞「山下明生」受賞)『むしむしたんけんたい』シリーズ三巻。児童小説に『青い一角』シリーズ四巻など。日本児童文学者協会、日本文藝家協会会員。
長崎県波佐見町生まれ。画家。水彩色えんぴつを使ったやわらかい作風で、子どもの本を中心に物語の挿絵や生き物、自然をテーマにイラストを制作している。おもな作品に『はっけんずかん どうぶつ』『はっけんずかん きょうりゅう』(学研)、『The Gift~女神の花アプロディア』(全日出版)、『ドン・ロドリゴの幸運』『はるかなる絆のバトン』(汐文社)などがある。日本児童出版美術家連盟会員。
※絵本より引用