これは大人も子どもも読んでいてワクワクする絵本。
サンタや小人たちの12月26日~1月6日の冬休みのことが描かれた絵本です。
12月25日世界中の子どもたちにプレゼントを配り終えたサンタたちがサンタ村に帰って、
1年でいちばんゆっくりできる朝です。
みんなおしゃれな服を着て、ホールに集まり、美味しい朝食をみんなで頂きます。
サンタや小人たちは、1年の大仕事を終え、疲れ果てています。
食事中に眠ってしまう者もいます。
夜中かけまわっていたので、もうみんなヘトヘト。
自分の部屋に戻ると普段は出来ないことをして、のんびり過ごします。
宝箱の中の漫画を読む者や、アトリエに座ったまま、仕事が趣味の小人は、
冬休みは何をすればいいかわからずソワソワする者。
サンタクロースは読書が大好きで、ようやく本を読んでいるうちにいつの間にか
眠ってしまいました。
ここから12月26日から1日ずつサンタがどんな冬休みを過ごしたか、
長い冬休みのお話の始まりです。
馬のそりに乗る日は、みんなで夜クリスマス料理を食べます。ごはんの後は、
村のみんなでダンスパーティー。
舞台で演劇を見る日や、子どもたちがどんないたずらをしても許される日や、
みんなでスノーホッケーを楽しむスポーツの日、
トナカイ牧場を訪ねる日や、大晦日には新年を占ったり、元日は、
ケンカしたり怒ったりせず、穏やかに過ごします。
そうすると、幸せな年になると言われているからです。
サンタ村の子どもたちがつくる雪だるまの日には、個性豊かな雪だるまが、
冬の景色を彩ります。1月3日は町へ行く日。
サンタたちは変装しながらこっそりと街に出かける日です。
1月4日はスキーの日、スキーで冷えた体を、たき火で暖めながらソーセージを焼いて、
みんなで食事です。5日は冬休みで一番楽しい雪遊びの日。
夜は外に大きなお風呂を沸かして、身体を暖めます。
6日冬休み最後の日も、みんなでごちそうを囲んでのパーティーです。
明日からまた1年後のクリスマスのために小人たちはおもちゃ工場で働きます。
もう毎日がパーティーのような冬休みで、村のみんなで食事をして、
歌を歌ったり、ダンスをしたり、楽器を演奏したり、いたずらをしたり、
笑って、食べて、寝て、幸せな毎日。
ページをめくたびにワクワク、ウキウキとしてきます。
サンタさんはクリスマスどうしているんだろう?
クリスマス以外の日は何をしているの?
夏はどんなことをして過ごしているの?
いろんな子どもの頃の疑問の答えが、この1冊に描かれています(*^-^*)
《著者紹介》
作:マウリ・クンナス
1950年フィンランドのヴァンマラ生まれ。フィンランドをする絵本作家。『サンタクロースと小人たち』は1981年の刊行以来、26の言語に訳され、世界中の子どもたちに愛されている。ほかの絵本作品に『サンタさんへ12のプレゼント!』『ぐっすりメーメさんの世界旅行』『わんわん丘に冬がきた!』などがある。2013年アールト大学より名誉博士号を授与される。
訳:稲垣美晴
東京生まれ。東京芸術大学美術学部卒業。ヘルシンキ大学へ留学し、その3年間の体験をエッセイ『フィンランド語は猫の言葉』に著す。東海大学北欧学科で12年間教鞭をとったのち、出版社〈猫の言葉社〉を設立し、フィンランド文化を日本に伝えている。
訳書に、マウリ・クンナス作品のほか、絵本『木の音をきく』『天使に守られて』などがある。
※絵本より引用