★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

くろくんとちいさいしろくん

 

クレヨンの白色は、いつまでも背が高いままで、絵を描く時にも出番が少なく、

 

クレヨンの色の中でも脇役中の脇役というイメージ。

 

こちらの絵本は、白い色のクレヨンが主役に描かれためずらしい絵本です(*^-^*)

 

小さいクレヨンのしろくんは、仲間とはぐれてしまい、

 

仲間を探している、別のクレヨンの仲間と出会いました。

 

みんなで小さいクレヨンのしろくんの仲間を探しましたが、見つからず、

 

元気がないしろくん。みんなでしろくんを励まそうと、

 

大きな白い画用紙に絵を描くことになりましたが、しろくんは浮かない顔。

 

白い画用紙に白いクレヨンで絵を描いても見えないから。

 

くろくんたちは、みんなでアイデアをだして、塗りつぶし始めました。

 

そしてここにしろくん絵を描いてごらんと提案。

 

しろくんはみんなが塗ったキャンパスの上を、楽しそうに絵を描いていく。

 

そしてしろくんはみんなの新しい仲間になることに。

 

そんなある日しろくんを探していた元の仲間が迎えにきて、

 

しろくんは元の仲間のところへ帰ることにしました。

 

まだみんなが寝ていたので、白い画用紙にメッセージを残していくことに。

 

最後、絵具さんが白い画用紙を塗ると、しろくんの手紙があらわれました。

 

絵具だと白い色が一番重宝で、活躍してくれるのに、

 

クレヨンや色鉛筆は、単体だと活躍の場が限られてしまうけど、

 

他のクレヨンや、絵具さんがいることで、白色のクレヨンは、自分の短所も

 

長所に変えられるし、色画用紙の上なら(場所を選べば)白色のクレヨンも

 

活躍の場を広げられる。

 

人は一人では生きていけない。みんな支えられて生きている。

 

そして自分に合った場所を、私たちはいつでも選ぶことができる。

 

そんな素敵なメッセージが伝わってくる絵本です。

 

子どもがさっそく絵具を使ったりしながら白いクレヨンで遊んでいました。

 

そのうちに、クレヨン同士で色を混ぜてみると、

 

白色を使うと、パステルカラーになることを覚え、

 

わが家の白色のクレヨンは、脇役から主役へ(*´▽`*)

 

《著者紹介》

作:なかやみわ

1971年埼玉県生まれ。女子美術短大造形科グラフィックデザイン教室卒業。

企業のデザイナーとしてキャラクターデザインを手がけた後、フリーとなる。主な絵本に「そらまめくん」シリーズ(白泉社)「こぐまのくうぴい」シリーズ(ミキハウス)など多数ある。

※絵本より引用

【作:なかやみわ 出版社:童心社

 

 


くろくんとちいさいしろくん (絵本・こどものひろば)

 

 

ライオンはそよかぜのなかで

 

動物園の園内のバスを運転するおじさん。いつも動物園でイライラしている

 

ライオンがいました。

 

とうとう荒れているライオンは、さらに狭い檻の中に入れられてしまいました。

 

運転手のおじさんは、そんなライオンを心配し、毎日檻の近くにやってきては、

 

ライオンに話しかけました。ライオンはイライラと背中を向けたまま、

 

心を開こうとしませんでした。

 

おじさんは何かライオンのためにできることはないかと探し、

 

ある日檻の近くに柳の木を一本植えてやりました。

 

風にひらひらとそよぐ柳の木を見ていると、しだいにライオンの心は、

 

安らぎを覚え、静まっていきました。

 

ようやく檻の外に出されたライオンは、柳の木の下で、晴れた日も、雨の日も、

 

おじさんと座り、ゆったりとした時間を過ごしました。

 

一番のお気に入りの場所になりました。

 

ライオンの心は満ちて、とても幸せな気持ちでした。

 

そんなある日、おじさんは寂しそうに、もう歳をとったので、この仕事を離れることを

 

ライオンに告げると、急に歌が聴こえてきて、どうやら柳の木が歌っているようでした。

 

目を閉じ、歌に耳を澄ましていると、二人はアフリカの大草原で一緒に

 

走りまわっている夢を見ました。

 

それはそれはとても幸せな時間でした。

 

おじさんがいなくなったあとも、あの大好きな場所と、おじさんとの素敵な思い出を

 

胸にライオンは心穏やかな時間を過ごしています。

 

誰にも心許さず、荒れていたライオンを、決して見捨てたりせず、

 

叱ったりせず、ずっと隣で寄り添い続け、さりげない優しさで、

 

少しずつライオンの心を溶かしていき、絆を深めていく時間と、

 

寂しい気持ちや、いらだち、喜びを共有し、共鳴していくのが、

 

柳の木の枝や葉の、しなやかな動きとマッチし、私たちの心もそっと、

 

解いてくれるような作品。押し付けないさりげない優しさが、

 

心の中心からじーんと温めてくれる一冊です(*^-^*)

 

《著者紹介》

作・絵:よしざわけいこ

東京生まれ。多摩美術大学卒業。主な絵本作品に「みみずくさんのすてきないす」「くまのこ・きょねんのき」「みにくいあひるのこ」(以上、チャイルド本社)、「さくらのよる」(ひかりのくに)、「ねこのジュピター」(学研研究所)、「ひにとびこんだうさぎ」(鈴木出版)などがある。その他児童書などの挿し絵多数。日本児童出版美術家連盟会員。本作は、ブラティスラヴァ世界絵本原画展の国内選考で出品作品に選ばれた。

※絵本より引用

【作・絵:よしざわけいこ 出版社:ひさかたチャイルド】

 

 


ライオンはそよかぜのなかで (おはなしチャイルドリクエストシリーズ)

 

クジラの進化

 

子どもの頃、クジラが人間と同じ哺乳類と聞いて、とても驚いた。

 

どこからどう見ても、魚の形をしているし、海で生きていたから。

 

でも子どもを産む時には、卵じゃないところや、お乳で子どもを育てること、

 

呼吸もエラ呼吸ではなく、水面に出て息継ぎをする点は、

 

確かに人間と同じ機能と言えるけれど、あまり釈然としなかった覚えがある。

 

このたび、クジラの進化を絵本で辿り、ようやくうなずけたように思う。

 

クジラの最初の先祖は、四つ足でオオカミのようなカワウソのような姿だったからだ。

 

海ではなく川に生息し、浅瀬でエサを捕り生きてきたパキケタス。

 

体中に毛が生えていて、クジラの面影はまだまだない。

 

クジラが哺乳類の仲間だと言われて、進化の過程で一番納得がいった姿だ。

 

でもどうやってこの動物をクジラの先祖だと判明したのだろう?と疑問に感じていると、

 

パキケタスの耳の骨がクジラと共通していた点からわかったのだとか。

 

それから1000万年過ぎた頃には、巨大な魚竜へ進化し、

 

4つ足があったなごりが体の小さな突起としてまだ残っている。

 

もうすでに体長は17メートルから18メートルに達し、海に生息していた。

 

哺乳類と爬虫類の違いは、尾ひれにも表れる。

 

哺乳類は縦に尾ひれを動かすのに対して、爬虫類は左右に尾ひれを動かす特徴がある。

 

また陸上から海にで過ごすようになり、クジラの体は大きく変化しました。

 

水の抵抗を少なくするために、流線形になったことや、前足は、

 

水をかいたり、海中で姿勢を保つための胸びれに形を変え、

 

水を強く蹴って進む尾びれを進化させ、現在の形の原型が出来上がりました。

 

クジラはエサを効率的に得るために、エコロケーションと呼ばれる能力で、

 

音を発し、はねかえってきた音で、獲物との距離、位置関係、大きさ、カタチまで

 

把握していました。

 

すごく賢い動物であることがわかります。

 

これからも地球で起こる変化は、私たち人間も、

 

動物も進化をさせるきっかけになるかもしれません。

 

生き物が生き残りをかけて、必要なものを進化させ、逆に不利なものは、

 

消していき、こうして長い年月をかけて今の形に進化したことが、

 

ダイナミックな絵と、わかりやすい言葉で、私たちの探求心をくすぐる一冊です。

 

今回はクジラに焦点をあてた内容ですが、他の生き物もぜひシリーズかして欲しい

 

絵本です(*^-^*)

 

《著者紹介》

文:水口博也(みなくち ひろや)

写真家・ジャーナリスト。大阪府生まれ。京都大学理学部動物学科卒業。海生哺乳類を中心に、写真集や写真絵本、ノンフィクションなどを多数手掛がける。写真集『オルカ アゲイン』で第22回講談社出版文化賞写真賞受賞。写真絵本『マッコウの歌 しろいおおきなともだち』で第5回日本絵本大賞受賞。

 

絵:小田隆(おだ たかし)

画家・イラストレーター。三重県生まれ。東京藝術大学美術研究家修士課程修了。専攻は油画と壁画。博物館のグラフィック展示、図鑑の復元画、絵本などさまざまな分野で活躍。京都精華大学マンガ学部教員。SVP会員、日本古生物学会会員、美術解剖学会会員、なにわホネホネ団団員。

 

監修:木村敏之(きむら としゆき)

群馬県立自然史博物館生物研究係長(学芸員)。愛知県生まれ。名古屋大学大学院理学研究科修了。博士(理学)。専門は古脊椎動物学・鯨類学。

※絵本より引用

【文:水口博也 絵:小田隆 監修:木村敏之 出版社:講談社

 

 


クジラの進化 (講談社の創作絵本)

あしあとじけん 

 

フェーマス新聞の記者をしているかわうそのフェーマスさん。

 

今日も、何かビッグニュースはないかなぁ~と探している。

 

そんなある日、みたこともない赤い色の足跡が道に続いているのを発見。

 

足跡をたどっていると、謎のメモや、なべつかい、白い帽子まで落ちている。

 

誰のものだろう?赤い足跡と関係があるのだろうか?

 

そしておばけの森からモクモクと白い煙が、何やらあやしい・・・!?

 

おばけの森をズンズンと、赤い足跡を追って歩いていくと、

 

目の前に現れたのは立派な洋館。

 

レストレランのようだ。中に入ってみるとリスのシェフがお出迎え。

 

なんとレストランを訪れる人たちが、森で道に迷わないように、赤いペンキを

 

自分の足の裏に塗って、道しるべの看板として、自分の足跡をつけていたのだ。

 

さっそくたくさん歩いてお腹がペコペコのフェーマスさんたちは、

 

りすのシェフのおいしい食事をたくさんいただき、

 

お腹も心も幸せいっぱいに満たされてました。

 

最後のページにフェーマスさんの書いた新聞と、レストランで食べた

 

美味しい料理のレシピの数々がのっています。

 

ミニチュアのぬいぐるみと、小物が素敵で、まるでシルバニアファミリーのような世界観。

 

写真になっていて、ぬいぐるみなのに、動きや、表情に愛嬌があり、

 

隅々まで可愛らしい世界が広がっています。

 

《著者紹介》

作/制作:山田亜友美(やまだあゆみ)

京都生まれ。絵本教室を卒業後、絵本や人形制作などを続けている。

絵本作品に『フェーマスしんぶん きいろじけん』『フェーマスしんぶん おばけじけん』(ひかりのくに)『くるみのもりの チューさん』『チューさんの ピクニック』

『チューさんの いかだくだり』(チャイルド本社)、児童文学作品に『スペース合宿へようこそ』(文研出版)などがある。

※絵本より引用

【作/制作:山田亜友美 出版社:ひかりのくに

 

 

 


あしあとじけん

 

おおきなかしの木

 

かしの木が、どんぐりから大木へ成長する中で、

 

動物や人々と過ごすながい月日が描かれた絵本。

 

最初はとても小さな芽だった。2年が過ぎたころ、ハリネズミほどの背丈に成長し、

 

かしの木は地面にしっかり根を下ろし、枝を伸ばしながら、ゆっくりと大きくなっていった。

 

何百年もすると、枝を左右に大きく広げ、かしの木の下で、

 

たくさんの動物がどんぐりを食べにやってきたり、木陰で休みに来たり、

 

かしの根元にキツネが、巣をつくり、厳しい冬を過ごした。

 

またながいときが過ぎ、いつの間にかキツネがいたところには、アナグマ

 

さらに深い穴を掘り住んだ。

 

やがて人間がかしの木の側に道をつくり、

 

かしの木の周りにあった木は切り倒され、大きな軍艦になったり、お宿をつくったり、

 

かしの木の側に家が立ち並び、子どもたちは大きな枝にブランコをつくり、あそび、

 

幹に恋人たちが名前をほり、いつの間にか村が出来ていました。

 

そんなある夏、雷がかしの木に落ち、大木は燃えてしまいました。

 

次の日市のお役人が、かしの木を根本が切り倒しました。

 

年輪を数えると1000 年を超えていました。

 

人々ともに生きてきたかしの木。かしの木の成長とともに、

 

動物や人々の思い出が刻まれていき、かしの木はなくなってしまいましたが、

 

人々の心の中にはいつもかしの木の周りで過ごした、たくさんの思い出が、

 

幹となり、葉っぱとなり、実となり、いつまでも心とともにあるのでした。

 

木の長い一生を描いていますが、それは私たちの100 余りの一生と同じです。

 

いいときも、そうでないときも、私たちは懸命に毎日を生きている。

 

いつしか終わりが来るその日まで。

 

《著者紹介》

文・絵:エリザベス&ジェラルド・ローズ

ジェラルド1935年、香港生まれ。イギリスに渡り、油絵を学ぶ。小学校の教師をしていたエリザベスと知り合ってから子どもの本に興味をもつようになり、コンビで数多くの絵本を手がける。『ウィンクルさんとかもめ』(岩波書店)、ジェラルドの『なんじゃこりゃたまご』、挿し絵に『猫と悪魔』がある。

 

訳:ふしみみさを(伏見 操)

1970年、埼玉県生まれ。フランス語・英語の絵本の翻訳を中心に活躍。訳書に『ビュンビュンきしゃをぬく』『なつのゆきだるま』『ウィンクルさんとかもめ』(岩波書店)、『バスの女運転手』(くもん出版)、『しらないひと』(講談社)、『どうぶつにふくをきさせてはいけません』(朔北社)、『あかがいちばん』(ほるぷ出版)、

『マルラゲットとオオカミ』『はなくそ』(パロル舎)、『うんちっち』(PHP研究所)などがある。

※絵本より引用

【文:エリザベス・ローズ 絵:ジェラルド・ローズ 訳:ふしみみさを

 出版社:岩波書店

 

 


おおきなかしの木 (大型絵本)

 

 

びんにいれてごらん

 

うさぎのルウェリンはいろいろなものをビンにいれて集めます。

 

あとでビンの中をのぞくと、きれいだった景色や、楽しかった思い出、

 

時間に包まれます。

 

ビンで集めたものは、きんぼうげの花や、鳥の羽、ハート形をした石、

 

ある日の夕やけ色にそまったさくらんぼシロップのような海。

 

エブリンといううさぎの女の子も、またその美しい夕日を眺めていました。

 

ルウェリンは、さくらんぼシロップ色に染まった海をビンに詰めると、

 

そっとエブリンに渡しました。

 

エブリンはお家にかえったあと、ビンを見つめると、夕焼け色に染まった海が

 

夜になってもずっと部屋の中で輝き続けていました。

 

それから二人は色々なものを一緒にビンに集めました。

 

雨上がりの虹、波の音、冬の入口のひんやり湿った風。

 

どれも本当はビンにはいるはずがないものばかり。

 

それからも二人は季節が巡るごとにたくさんの楽しみをビンに詰め込みました。

 

ところが、エブリンが遠い街へ引っ越すことになり、二人はお別れすることに。

 

ルウェリンの心は空っぽのビンになりました。

 

ある時すごく美しい夜空を見つけて、ルウェリンはエブリンにこの星空を

 

見せたいと思い、必死で振って来る流れ星をビンに詰めました。

 

そのビンをエブリンに贈ると、エブリンが遠く離れた街で、

 

ビンを開けると、たちまちルウェリンが観た星空が部屋いっぱいに広がりました。

 

エブリンもまた今自分が暮らしている街の夜景や、賑やかな音をビンに詰め

 

ルウェリンに贈りましたというお話。

 

忘れておきたくない”今”をずっと詰めていられる不思議なビン。

 

美しい景色の移ろい、風、匂い、今にも消えてしまいそうな虹。2人の思い出。

 

目には見えないもの、触れられないものも、形にならないもの、全部とっておけたら・・・

 

美しく夢のような世界観にうっとりとしてしまう。

 

大人も子どもの、憧れや願望をいっぱい詰めた作品です。

 

【作:デボラ・マルセロ 訳:なかがわちひろ 出版社:光村教育図書】

 

 


びんに いれてごらん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

からすたろう *やしまたろう

 

著者のやしまたろうさんが出会った二人の恩師がモデルとなってできた作品。

 

勉強に興味が持てず、クラスに馴染めない男の子がいました。

 

クラスに友達もおらず、その男の子の名前すら皆知りませんでした。

 

たったひとりで、六年間1度も休まなず通った男の子。

 

勉強は興味が持てなかったが、その男の子には特技がいっぱいあった。

 

学校の裏庭に育つ花や、作物の名前や場所をよく知っているし、

 

絵は上手で、カラスの繊細な鳴き声の違いを聞き分け、忠実にマネすることができた。

 

先生は少年の生活環境を知り、その上で、彼の特技、存在を認め、尊敬し、

 

それをクラスの子の前で披露する機会を与えた。

 

クラスの子たちも、少年がどんな思いで、六年間過ごしてきたか、

 

どんな暮らしをしているかその背景を知り、涙した。

 

教育現場で普段の授業を受ける上で、ひとりひとりの背景まで鑑みて、

 

指導しなくてもいいのかもしれないが、ただ教科書を開いて、文字を書いて、

 

勉強する場としての学校だけでなく、お互いのアイデンティティを尊重しながら、

 

それぞれが生まれた環境など違っても、優劣はなく、それぞれに素晴らしい存在で、

 

生まれてきたことに価値があるのだという、道徳的な教育、教育の在り方を、

 

改めて考えるきっかけになる一冊。

 

こんなに親身にひとりひとりを見れる先生がいるだろうか?

 

先生の仕事も多岐にわたり、手いっぱいな教育現場。

 

いつの間にか先入観や、偏見で、物事の価値を測ってしまっている自分に気が付く。

 

綺麗事が綺麗事じゃなくなるといいと願う。

 

人が平等に存在する価値を見出せると世の中になるといいなと思います。

 

《著者紹介》

文・絵:やしまたろう(本名 岩松 淳)

1908年鹿児島県に生まれる。軍事教練を拒否して東京美術学校(現・芸大)を退学。日本プロレタリア美術家同盟に参加し、美術研究所の講師を勤めたり、風刺漫画を描く。

1939年渡米。1943年に自伝絵物語『あたらしい太陽』(邦訳は晶文社刊行)を発表。

戦後、故国での体験に基づいた絵本『村の樹』『道草いっぱい』『からすたろう』等をアメリカの出版社から発表し、『からすたろう』『あまがさ』(邦訳は福音館)『海兵物語』の三作がコルデット賞(アメリカの絵本に与えられる最高の年間賞)の次席となる。一方1972年フランスのデヴィエ国際美術展に於て、「吹雪の窓」「児童・春夏秋冬」などの作品六点をもって、グランプリ・大賞画家となる。1977年脳溢血で倒れ、

療養のかたわら、八島美術研究所の強靭をとり、自由律句の会「やからんだ乃会」を主宰。1994年ロサンジェルスにて病没。

※絵本より引用

【作・絵:八島太郎 出版社:偕成社

 

 


からすたろう