★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

きょうはそらにまるいつき *荒井良二

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きょうはそらにまるいつき

満月を見た時の高揚感はなんでしょう?

 

満月を見つけた時の、わぁ~と空を見上げて嬉しくなる気持ち。

 

本当にごほうびのようです。

 

大人になってからは三日月も、好きになりました。

 

荒井良二さんの油絵で描いたような絵がとても印象的です。

 

油絵は色を重ねていけるので、下の地の色も反映され、

 

夜空に光る月夜の色味がとても幻想的で素敵です。

 

絵本『きょうはそらにまるいつき』は、それぞれが同じ月を見上げて、

 

絵本の中でも何度も繰り返し『きょうはそらにまるいつき』というフレーズが

 

出て来ます。

 

それぞれが、どんな1日を過ごしたのでしょう?

 

楽しい日だったのでしょうか?

 

涙にくれる1日だったのでしょうか?

 

空を見上げる暇もないぐらい忙しい1日だったのでしょうか?

 

いつもと変わらない1日だったのうでしょうか?

 

どんな1日だったとしても、みんな同じようにこの満月の夜が与えられ、

 

同じ空の下、生きています。

 

まるでごほうびのようなお月様という最後のフレーズは、みょうに納得です。

 

町からみる月、海の上にある月、山の上に輝く月、部屋から見上げる月、

 

どの月も輝き方や、周辺の明るさの違いが絵で表現されていて、

 

同じ月なのに、それぞれに違った空に見え、月に見えるところが素晴らしいです。

 

小さな赤ちゃんも、大人も、動物も、木や花も、ネオンの街にも、

みんな同じ丸い月が輝いていて、繋がってないようで、一つの月夜で繋がっている。

 

同じ月、夜空を共有する共同体のように。

 

今夜どんな月に出会えるのだろう。

 

【作:荒井良二 出版社:偕成社

 


きょうはそらにまるいつき