満月を見た時の高揚感はなんでしょう?
満月を見つけた時の、わぁ~と空を見上げて嬉しくなる気持ち。
本当にごほうびのようです。
大人になってからは三日月も、好きになりました。
荒井良二さんの油絵で描いたような絵がとても印象的です。
油絵は色を重ねていけるので、下の地の色も反映され、
夜空に光る月夜の色味がとても幻想的で素敵です。
絵本『きょうはそらにまるいつき』は、それぞれが同じ月を見上げて、
絵本の中でも何度も繰り返し『きょうはそらにまるいつき』というフレーズが
出て来ます。
それぞれが、どんな1日を過ごしたのでしょう?
楽しい日だったのでしょうか?
涙にくれる1日だったのでしょうか?
空を見上げる暇もないぐらい忙しい1日だったのでしょうか?
いつもと変わらない1日だったのうでしょうか?
どんな1日だったとしても、みんな同じようにこの満月の夜が与えられ、
同じ空の下、生きています。
まるでごほうびのようなお月様という最後のフレーズは、みょうに納得です。
町からみる月、海の上にある月、山の上に輝く月、部屋から見上げる月、
どの月も輝き方や、周辺の明るさの違いが絵で表現されていて、
同じ月なのに、それぞれに違った空に見え、月に見えるところが素晴らしいです。
小さな赤ちゃんも、大人も、動物も、木や花も、ネオンの街にも、
みんな同じ丸い月が輝いていて、繋がってないようで、一つの月夜で繋がっている。
同じ月、夜空を共有する共同体のように。
今夜どんな月に出会えるのだろう。