宇宙人のお話かと思いきや、美しい宇宙と星座のお話でした。
家族でキャンプにきていたボクは、夜明け前に起こしてもらい、
パパとママと夜空を見ながら宇宙や星座の話をしている。
子どものころは、今自分がいる世界が全て、地球は果てしなく大きく、
地球も、空を見上げて見える小さな星の一つなのだということを聞かされても、
どうしてもピンとこなかった。あの夜空の星ひとつひとつにも、
人間と同じような生物が生きているのかもしれないと考えたら、
途方にくれた覚えがある。
そして地球に住む自分も、またこの広い宇宙の中の宇宙人であると考えたこともなかった。
星座は全部で88個もある。
誕生日の星座でよく知られる12個の星座以外にもたくさんの星座があることに、
子どもは驚いている。夜に輝く月も、昼間のおひさまも、私たちが住む地球も、
みんな星なのだ。
距離感も果てしなく、何が大きくて、小さいのか宇宙レベルで考えると体感として
難しい。太陽が遠すぎても、近すぎても、私たちは生きることはできなかったと
考えると、地球は奇跡の星。私たちは生まれ、生きているのは何重もの奇跡が
重なっていることがわかる。
子どもの絶対的な小さな小さな世界が、外へ無限に広がる絵本です。
《著者紹介》
文:中川ひろたか
1954年埼玉県生まれ。シンガーソング絵本ライター。5年間保父として勤務した後、
バンド「トラや帽子店」を結成。「みんなともだち」「世界中のこどもたちが」「にじ」など、多くが歌い継がれている。1995年『さつまのおいも』で絵本作家としてデビュー。『ないた』(金の星社)で日本絵本大賞受賞。その他の作品に『うそ』(金の星社)、「だじゃれ」シリーズ(絵本館)など多数。また自ら考案したD1だじゃれグランプリ、A1あそびうたグランプリ、みんなともだちプロジェクトは、全国に広がっている。
絵:はたこうしろう
1963年兵庫県生まれ。広告、装丁、絵本やイラストレーションなどの世界で活躍。
絵本の作品に『しりとりあいうえお』『なつのいちにち』(偕成社)、「クーとマーのおぼえるえほん」シリーズ(ポプラ社)、『ゆらゆらばしうのうえで』『雪のかえりみち』 (岩崎書店)、中川ひろたかとの「ショコラちゃん」シリーズ(講談社)、「おとうさんもういっかい」シリーズ(アリス館)など。挿絵の作品に『ヨースケくん』(ポプラ社)など多数ある。
※絵本より引用
【文:中川ひろたか 絵:はたこうしろう 出版社:アリス館】