大人になってから読んだ原作の星の王子様。
人生を生きるのに大切なことがたくさん散りばめられているシンプルな文章。
シンプルだからこそ、解釈が難しいところもあり。
これを絵本にするとどんな感じなのだろう?
子どもに伝わるかな?
と思いながら借りた図書絵本です。
とにかく絵が美しくて、星の王子様の世界観はばっちり絵で伝わって来ます。
原作のダイジェスト版のような感じなので、これはぜひ大きくなってから原作も一緒に
読んで欲しいなぁと思いました。
むしろ原作を読んでから、絵本でもいいぐらいです。
子どもが星の王子様に興味を持つきっかけになってくれたらと思います。
本当に大切なものは目に見えない、心でしか見えない。
何か決断をしないといけない時が来たら、心の声(直観)に従うおう。
今自分が置かれた場所の、素晴らしさは、失ってはじめて気づくのかもしれない。
一本のバラとの関係は、この物語の重要な部分をしめますが、
バラはいつも王子様にいじわるな態度やわがままを言うけれど、本当はとても
愛情深く、世界にたったひとつのバラだということに気が付きます。
王子様がいろんな星を旅してみていくうちに、物事の本質・大切なことに
気付くお話。
子どもにはまだ難しい内容ですが、絵本として深すぎず、
表面的にどんな物語なのかはさらっと伝わる内容になっています。
もう少し大きくなったら原作をぜひ読んで欲しいなと思います。
《著者紹介》
原作:アントワーヌ・ド・サン=ラグジュペリ
(1900‐1944・
フランスのリヨンに生まれる。1926年に作家としてデビューし、飛行士の体験をもとにした『夜間飛行』『人間の大地』などを発表する。のちにアメリカに亡命し、1943年に出版した『星の王子さま』は世界中で今も愛読されている。フランス軍に復帰後、偵察飛行中にコルシカ島沖で消息を絶つ。
文:ルイーズ・グレッグ
スコットランドに生まれ育つ。詩や絵本の文を書き、2017年に初めての絵本『The Island and the Bear』を出版。『The Night Box』や『Sweep』はケイト・グリーナウェイ賞にノミネートされた。執筆のかたわら、保護犬活動もしている。アバディーン在住。
絵:サラ・マッシーニ
イギリスのイラストレーター。グラフィックデザイナーや美術編集者を経て、念願だった絵本の絵を描く仕事に専念する。古典的絵本『The Velveteen Rabbir(ビロードのうさぎ)』や『キスはまほう』(フレーベル館)、『びんにいれたおほしさま』(主婦の友社)ほか数多くの絵本の絵を描く。現在は夫と息子とともにサセックス州に住む。
翻訳:福本友美子
公共図書館勤務を経て、現在は児童書の研究、翻訳をする。『ないしょのおともだち』(ほるぷ出版)、『虫ガール』(岩崎書店)、『クリスマスツリーをかざろうよ』(光村教育図書)など多数の訳書のほか、創作絵本に『図書館のふしぎな時間』(たしろちさと絵 玉川大学出版部)がある。
※絵本より引用
【原作:アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ 文:ルイーズ・グレッダ
絵:サラ・マッシーニ 翻訳:福本友美子 出版社:主婦の友社】