姉のフラニーのスープは森で美味しいと評判です。
妹のメラニーは砂糖とお塩を間違えたり、失敗ばかりです。
どうしたら美味しいスープを作れるのだろう?落ち込んでいると、
料理上手のうしのフィービーおばさんが、お家に招いてくれました。
そしてたくさんのお料理をごちそうになりました。
どうしてこんなに美味しい料理が作れるの?と聞くと、
”だいすきなひとの喜ぶ顔を思い浮かべるととっても美味しくなるの”
と教えてもらいました。
メラニーは帰りにおばさんからミルクをたくさんお土産にもらいました。
家に戻るとフラニーがキッチンでスープづくりをしています。
その横でメラニーもスープづくりを始めました。
大好きな人の喜ぶ顔を思い浮かべて。
そしてフラニーの前ににんじんとかぼちゃのミルクスープを置きました。
メラニーの大好きな人はおねぇちゃん。
そのスープはとびきり美味しいスープでした。
そしてフラニーもまた、
メラニーがしょんぼりしていたから、元気を出して欲しくて作ったスープ。
フルーツたっぷりの色鮮やかなスープです。
メラニーもそのスープのあまりの美味しさに、にっこり。
そして二人はこんなに美味しい二つのスープを自分たちだけ食べるのは勿体ないと、
森の仲間はみんな呼んでごちそうしました。
大好きな人、大切な人を思い浮かべて作った心のこもったスープ。
森のみんなが幸せに元気になりました。
どのスープも物珍しくて、作ってみたい、食べてみたいと食欲を掻き立てられます。
子どももお花のスープでどんなスープだろう?フルーツってスープになるの?と
想像力をふくらませて、喜んで絵本を見ていました。
《著者紹介》
文:あいはらひろゆき
仙台市生まれ。絵本作家、エッセイスト。
主な作品に「くまのがっこう」シリーズ(ブロンズ新社)、「フラニーとメラニー」
シリーズ、「くまのこミン」シリーズ(講談社)、『バクのあかちゃん』(教育画劇)、『たんじょうびってすてきなひ』(佼成出版社)などがある。
絵:あだちなみ
多治見市生まれ。絵本作家。
主な作品に「くまのがっこう」シリーズ(ブロンズ新社)、
「フラニーとメラニー」シリーズ、「くまのこみん」シリーズ(講談社)、
『へっぽこまじょこ ニコとニキ』(小学館)などがある。
※絵本より引用