魔法使いのポポちゃんシリーズ絵本。
ポポちゃんの家におじいちゃんとおばあちゃんが遊びに来ました。
おじいちゃんはポポちゃんへのおみやげを忘れて、到着が少し遅れるよう。
ポポちゃんはもうすぐってどれくらい?と待ちきれない様子。
おばあちゃんと話しているとき、
ポポちゃんは早く大きくなってお母さんになりたいなというと、
おばあちゃんはもうすぐにポポちゃんもお母さんになれるよと言います。
でももうすぐってどれくらい?
退屈になったポポちゃんはお母さんのところへ。
もうすぐ終わるから待っててね~とお母さんは編み物をしています。
ポポちゃんは、みんなのもうすぐはすぐにやってくるのに、
どうして自分のもうすぐは、すぐにやってこないの?と怒って、
ポポちゃんは退屈で眠たくなって眠ってしまいました。
そしてスヤスヤと夢の中・・・しばらくすると、
目覚めたら待っていたおじいちゃんがいて、おみやげがいっぱい机の上にありました。
もうすぐって、きちゃえば本当にすぐなんだと思ったポポちゃん。
年齢を追うごとに時間の経過は早く感じるようになるといいますが、
大人にとっての30分は一瞬でも、子どもにとっての30分はそれはそれは長い。
よく私も自分の子どもにもうすぐって言葉を口にしていますが、
時間の流れは目に見えないもの。
子どもにとっては果てしなく長く感じるのかもしれません。
そして寝ると一瞬で朝がやってくる、この感覚は大人になった今もとても共感できます。
もうすぐって来てしまえば、本当にすぐだったりするんですよね。
もうすぐ、あと少し、このぐらい、見えないものを伝える難しさを思い、
子どもと一緒に笑ってしまいました(*^^*)
《著者紹介》
作:北川チハル
愛知県生まれ。愛知県立保育大学校卒業。保育士を経て、童話作家となる。
『チコのまあにいちゃん』(岩崎書店)で第32回児童文芸新人賞を受賞。作品に『空のくにのおまじない』(文研出版)『きらちゃん ひらひら』(小峰書店)『うちゅういつのタコさんた』(国土社)『ふたごのあかちゃん』(ひさかたチャイルド)『そらいろマフラー』『パーティーがはじまるよ』『まほうのケーキをつくりましょ』(岩崎書店)など。
絵:ひだきょうこ
神奈川県生まれ。女子美術大学卒業。絵本・イラストレーション・壁画など幅広く活動。絵本の作品に『ホロンのうたのかい』『むぎちゃんのピクニックシート』(偕成社)『プンプンペリーニョ』(学研)『森のオンステージ』(文溪堂)『そっとしておいて』(佼成出版社)『パピロネ』(Letrr'Ange)『うさぎのしるし』(あかね書房)『おおかみとキャベツばたけ』(教育画劇)『パーティーがはじまるよ』『まほうのケーキをつくりましょ』(岩崎書店)など。
※絵本より引用
【作:北川チハル 絵:ひだきょうこ 出版社:岩崎書店】