★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

にじいろの さかな  *マーカス・フィスター

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にじいろのさかな

キラキラと虹色に光る特別なうろこを持つ、にじうお。

 

他の魚にはない、このキラキラとしたうろこが自慢だった。

 

みんなが一緒にあそうぼうと誘ってくれても、

 

にじうおは返事もせず、得意気にみんなの前を素通り。

 

ある日、小さな青い魚が、にじうおにキラキラしたうろこを一枚ちょうだいと言いました。

 

にじうおはこのキラキラのうろこをあげるもんかと思い、断りました。

 

にじうおはいつの間にか、広い海で、ひとりぼっちになってしまいました。

 

誰も相手にしてくれません。

 

ある日にじうおは、自分の悩みを、ヒトデに打ち明けました。

 

こんなにも美しいうろこを持っているのに、誰も自分を好きになってくれないと。

 

ヒトデはたこのばあさんなら、解決してくれるかもと言いました。

 

そしてにじうおたこのばあさんのところへ行きました。

 

たこのばあさんは、みんなにその虹色に光る鱗を一枚ずつ、あげなさいと言いました。

 

そうすれば、お前は一番綺麗な魚ではなくなるが、何が幸せかわかるからと。

 

にじうおはさっそく、キラキラした虹色の鱗を、みんなに1枚ずつ渡すことにした。

 

みんなはとても喜んでくれ、にじうおも鱗を渡すたびに、幸せな気持ちになった。

 

周りの海中が、キラキラと光り、楽しくなった。

 

そしてたくさんの友達を手に入れましたというお話です。

 

大人の私が読むと少しモヤモヤとする部分が正直あります。

 

自分の得意なことを自慢をするのはよくないけれど、みんなに大切なものを

 

あげないと本当の友達になれないのかな?というモヤモヤ。

 

そこを、子供にはき違えてもらいたくない点。

 

うろこがキラキラしていたから、よけいにモノのように感じてしまったのかも。

 

ただ、どんな喜びを得ても、得意なものがあっても、周りにそれを話せる友達、

 

分かち合える友達がいて初めて、その喜びや幸せが2倍、3倍にもなるということを、

 

子どもには伝えました。

 

そして、にじうおは自分の体にうろこがあるうちは、

 

そのキラキラと海の中できらめく、美しい世界を、自分の視界におさめることができなかったけど、

 

みんなに分けたことによって、そのうろこの美しさを、美しい世界を、

 

見えるカタチで手に入れたことにもなる。(新たなしあわせをカタチに)

 

子どもには目に見えるもの、見えないもの限らず、与えられる人間に育って欲しいなと

 

いう願いから読み聞かせしました(*^^)v

 

《著者紹介》

作:マーカス・フィスター

1960年、スイスのベルンに生まれる。高校卒業後、ベルンの美術工芸学校の基礎科に入学。その後、グラフィック・デザイナーとして、1981年から1983年までチューリッヒで働く。カナダ・アメリカ・メキシコを旅行ののち、帰国後はフリーランスのグラフィック・デザイナー、イラストレーターとして活躍している。おもな作品に〈ペンギンピート〉シリーズ、〈うさぎのホッパー〉シリーズ、〈にじいろのさかな〉シリーズなどがある。1993年、ボローニャ国際児童図書展エルバ賞を受賞した『にじいろのさかな』を

はじめとする〈にじいろのさかな〉シリーズは、世界で3000万人の読者に迎えられた大ベストセラーとなっている。

※絵本より引用

【作・絵:マーカス・フィスター 訳:谷川俊太郎 出版社:講談社

 


にじいろのさかな (世界の絵本)