★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

とこちゃんの しゅっちょうひきうけます  *かわかみたかこ

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とこやのとこちゃんは、今日は出張の日。

 

お店を閉めて、出張の支度をします。

 

バッグに、はさみにぶらし、せっけん たおる かーらー りぼん かみどめ

 

しゃんぷーと 道具をつめこみます。

 

用意ができたら、さぁ出発!

 

森を抜けると、目的地のおひさまえんです。

 

ところがツタがびっしりで、進むことができません。

 

とこちゃんこのツタをどうにかして~と木が助けを求めて来ました。

 

とこちゃんはバッグからハサミを取り出し、

 

絡まったツタをチョキチョキと切りました。

 

森の中は草や葉っぱが伸び放題です。

 

つたまゆのついた木、つたひげを付けた木、長い前髪のようなツタを、

 

それぞれはさみで切ってあげました。

 

森の木も、とこちゃんの床屋で、きれいさっぱりです。

 

森の奥の いちばん 背のたかい木のところまでくると、

 

木は頭のてっぺんがムズムズするんだと困った顔で言います。

 

とこちゃんは木のてっぺんまでのぼると、

 

木の枝に赤い風船がひっかかっているのを見つけました。

 

そして赤い風船をそっととると、下におひさまえんのみんなが見えました。

 

”『とこちゃーん』”

 

とこちゃんはかばんから りぼんや かみどめを とりだすと つたを結び始めました。

 

そして長いロープにして、ぴゅーん!とおひさまえんまで、

 

降りてました。

 

”『しゅうちょうごくろうさま』”とおひさまえんのおばあちゃんが言いました。

 

出張先までの道のりで、木やつたの散髪をしながら、森の中を進んでいく

 

とこちゃん。森の中の木々たちも、すっかりキレイにおしゃれさんに変身。

 

最後はつたを長く、リボンをつけてかわいいロープにして、

 

おひさまえんに到着するとこちゃん。

 

発想が豊かで、自由で、子どもが楽しく読める絵本です。

 

また美容院デビューするお子さんや、美容院が苦手なお子さんにも、

 

とこちゃんを読んで、ハサミで髪の毛をちょきちょき切るお仕事に

 

興味を持ったり、美容院を好きになってもらえるような、

 

きっかけの絵本になるのではと思います。

 

《著者紹介》

作:かわかみたかこ

1967年東京生まれ。

作・絵ともに担当した絵本に『わたしのおへやりょこう』(ブルーベル館)『のびのびのーん』(アリス館)『おはようミントくん』『たまちゃんのすてきなかさ』(偕成社)『ひかりのつぶちゃん』(ビリケン出版)、絵を担当した作品に『きいちゃんシリーズ』(ポプラ社大島妙子作)『でんでんむしのハガキ』(理論社まどみちお詩)

『てんぐちゃんシリーズ』(理論社森山京作)など。読みものに『たまごの森のものがたり』(ブルーベル館)がある。

※絵本より引用

【作・絵:かわかみたかこ 出版社:フレーベル館

 


とこちゃんのしゅっちょうひきうけます (とこちゃんのえほん)