れっしゃが大好きなこうくんが、山のふもとの 小さな駅に いくと、
小さな 影が 駅の裏へ 消えていくのが見え、追いかけました。
すると草むらの向こうには、小さな駅があり、くまの運転士さんが、
車掌がいないと困った様子。
こうくんは思わず、ボクが手伝うよといって、
一日車掌さんになることに。
こうくんは出発進行~と大きく笛をふくと、トロッコ列車が出発します。
最初の駅は、がっこうまえ。
しかの先生に、新しい車掌さん頑張ってと声をかけられ、こうくんはドキドキしました。
トロッコ列車は山の中をぐんぐん進み、もうすぐトンネルです。
トンネルの先に次の駅が見えて来ました。
こうくんは『やまのまんなかえきー』とアナウンスを流します。
まんなかえきを通過すると、今度はさかみちが続きます。
急な坂を上るためスィッチバッグというジグザグ線路があります。
こうくんはポイントを切り替えます。
列車は後ろ向きに坂を上っていきます。
トロッコ列車は山の上までやってきました。
出発した駅はふもとに小さく見えています。
急なカーブを曲がると、前に列車が見えてきて、
どうやら荷物が重くて、登れず立ち往生しています。
こうくんは、うしろから押してあげたらどうかとくまの運転士さんに、
アドバイスしました。
こうくんが二つの列車を連結して、みんなで応援すると、
トロッコ列車はゆっくりと動き出しました。
坂をのぼりきると、湖の上に 大きな橋が見え、
橋の上に新しい駅ができたようです。
橋の上の駅が終点です。
くまの運転士さんは、こうくんに、『立派な車掌さんだったよ。』と、
くまさんとこうくんは帽子を交換しました。
そしてヤギの村長さんから、正式に山のトロッコ列車の車掌さんに任命してもらい、
どんぐりがたのバッジをもらいました。
絵がとても可愛らしくて、山のトロッコ列車とあって、運転士さんも、
乗客もみんな森の中の動物たち。
こうくんは、一日車掌を立派に勤め上げる。
途中列車を連結させたり、橋や、トンネルも通過しながら、
スィッチバッグなど、専門的な用語も出てきて、
電車、列車好きな子どもにぴったりな絵本です。
スィッチバッグのところは、どういうものか、詳しく文章でも、絵でも
説明があり、子どもは夢中で聴いていました。
2歳児ぐらいからおすすめ絵本です!
《著者紹介》
作:西片拓史(にしかたたくし)
1962年東京都に生まれる。
幼児向け月刊誌、図鑑などでも活躍中。
『はっけんずかんのりもの』<学研教育出版>、『はつゆき』『ふみきりカンカン なにがくる?』『ねむれないこのくに』(小竹守道子・文)<岩崎書店>などがある。
※絵本より引用
【作・絵:西片拓史 出版社:教育画劇】