こどもが大好きで何度も読み返している絵本の紹介です♪
そらまめくんが主人公で、たくさんのお豆が次々に登場します。
そらまめを優しく包む厚い皮。内側は細かい白い繊維で覆われていて、
本当にふかふかしている。
そらまめくんは、そのベッドがとてもお気に入り。
毎日、くものようにふわふわしていて、わたのようにやわらかく包み込むベッド、
眠る。
えだまめくんやグリーンピースの兄弟、さやえんどうさん、ピーナッツくんが
そらまめくんのふかふかベッドに、寝てみたいなぁとお願いしても、
だめだめ、ぼくのたからものだもの!と言って、みんなに貸してあげませんでした。
ある日、そらまめくんが大事にしているベッドがなくなってしまいました。
どこを探しても見つかりません。
えだまめくんや、グリーンピースの兄弟、さやえんどうさんとピーナッツくんにも、
聞いてみましたが、みんな知らないよと答えます。
そらまめくんは、ぼくの寝るところがないよ~とひっしでさがしています。
それを見ていた、みんなはベッドを貸してくれなかったバツだと言いました。
でも、だんだん そらまめくんがかわいそうに なってきました。
みんな自分のベッドを持って、そらまめくんに、ベッド貸してあげるよ~と言いました。
でも、えだまめくんのベッドでは小さいし、グリーンピースの兄弟のベッドは細い。
さやえんどうさんのベッドは薄いし、ピーナッツくんのベッドはかたい。
そらまめくんはやっぱり自分のベッドじゃなきゃだめだと思いました。
何日もベッドを探していると、ベッドをついに見つけました。
でもそらまめくんのベッドの上にはうずらさんがどっしりと、のかっています。
なんと、そらまめくんのベッドの中にはうずらの卵が寝ているようで、
うずらさんが卵をあたためているようです。
うずらさんは草のおうちを作って、何日様子を見ていました。
最初はベッドが気になっていましたが、だんだん卵が気になりだしました。
何日かすると、ベッドの中のうずらの卵にひびが入り、
中からかわいいひよこが生まれました。
ひよことうずらをそらまめくんは見送り、無事ベッドはそらまめくんの元へ
戻ってきました。
他のまめたちは、みんなそらまめくんのベッドが戻って、喜びました。
みんなとても心配していたのです。
その日はお祝いのパーティーをして、よふけまで踊りました。
その後、そらまめくんは、みんなをベッドに招待して、
ふかふかベッドにみんなで仲良く寝ましたというお話です。
そらまめくんのふわふわベッド、まあるいフォルム、
私たちも読みながら、いいなぁ、こんなベッドに寝てみたいなと、
想像を膨らませながら、
ほっこりと幸せな気持ちになります。
たくさん種類のお豆が登場し、それぞれのベッド(殻、皮)を貸してもらうときの、
そらまめくんの感想がユニーク。
妙に共感してしまうところがあって、楽しい絵本。
そらまめくんのふわふわベッドのように、温かくて、優しい気持ちに包まれます。
そらまめくんは自分の大事にしているもの、宝物を、
みんなで共有する喜びに気がつきました。
《著者紹介》
作:なかやみわ
埼玉県生まれ。女子美術短期大学造形科グラフィックデザイン教室卒業後、企業のデザイナーを経て、絵本作家になる。主な絵本に『そらまめくん』シリーズ(福音館書店・小学館)、『くれよんのくろくん』シリーズ(童心社)『どんぐりむら』シリーズ(学研)、『こぐまのくうぴい』シリーズ(ミキハウス)など多数ある。
※絵本より引用
【作・絵:なかやみわ 出版社:福音館書店】