★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

みちとなつ   *杉田比呂美

f:id:kiko_book:20210827144515j:plain

 

離れた場所でそれぞれ暮らしている、みちとなつ。

 

まだ、二人はお互いの存在を知らない。

 

大きな街の マンションにお母さんと二人で住んでいるみち。

 

みちの通う小学校は1クラス30人で、全校生徒合わせて1000人のマンモス校

 

みちは図書館で本を読んで過ごすのが好きな女の子。

 

うみべのちいさな町に、両親、兄弟、祖父母と住んでいるなつ。

 

なつの通う小学校は1クラス5人で、全生徒合わせて27人の小さな学校。

 

友達と走り回るのが好きななつ。

 

全く育った環境、家族構成、経験してきたものが異なる2人。

 

みちは、学校の帰り道にハート型の石を見つけ、集めるのが好きです。

 

いろんな場所で拾ってきたハートの石がみちの宝物です。

 

なつは、学校の帰り道、浜で丸くなったガラスのかけら見つけ、集めるのが好き。

 

なつも丸くなったガラスのかけらを、きれいに並べて眺めるの大好きです。

 

夏休みがやってきて、

 

みちは祖父母の家で、夏休みを過ごすことになりました。

 

なつは毎日家の近くの浜で、友達と遊んでいます。

 

接点のなかった2人が、ひとつの浜辺で出会います。

 

みちがうみで、宝物のハートの石を並べて、眺めていると、

 

犬の散歩にきていたなつが、話しかけます。

 

その日2人は友達になりましたというお話。

 

絵本は2人の暮らしを交互に平行展開しながら、違う場所で、暮らす2人の共通点を、

 

読み手は、いつの間にか2人の共通点を、

 

そして出会う接点を探しながら読み進めています。

 

2人には、似た宝物、大切なものがありました。

 

なにもかも違う2人だけれど、一つだけ大切にしているものが似ていたふたり。

 

ついに2人は出会いました。

 

人生には時々こんな素敵な出会いが待っている。

 

その一瞬が訪れるまでに、自分の大切にしているものを、そのまま持ち続けて欲しい。

 

あなたを待っている誰かに出会うために。

 

わたしが待っている誰かと出会うために。

 

《著者紹介》

作:杉田 比呂美(すぎたひろみ)

東京都生まれ。イラストレーター。本の装画や挿絵を数多く手がける。

たくさんのふしぎ傑作集』に『ダーウィンのミミズ研究』

『じっけん きみの探知機』がある。

そのほかの絵本に『てのひらおんどけい』(福音館書店)、

『12にんのいちにち』(あすなろ書房)、『ゆうだちのまち』(アリス館)、

『ひとりぼっちのくうくう』(小峰書店)など。

 

【作:杉田比呂美 出版社:福音館書店

 


みちとなつ (日本傑作絵本シリーズ)