ちょっと変わった子育てをしている、生きものを集めた図鑑。
そしてこの図鑑のユニークなところは、人間の親子がその生きものになりきって、
体現したり、会話しながら解説してくれている点。
カワスズメという魚は、親の口の中で、
こどもが餌を自分の力でとれるようになるまで、外敵から守り育てている。
それをお母さんがこんな風に?といいながら、子どものほっぺを吸いながら、
子どもを楽しく会話をしている。
ちゃんと次のページには、カワスズメの実際の子育て方法が、
イラストや文で説明されています。
食べ物と子どもの区別をどうしているんだろう?
間違って食べちゃわないかな?とか話ながら読み聞かせしました。
ヤドクガエルの子育ては、おたまじゃくしを背中におんぶして移動する。
おたまじゃくしの数が多い場合には、何度も子どもをのせて、往復しながら、
水辺へ運ぶ。
ザリガニは、おなかにいっぱい こどもを抱えて、
敵から子どもを守っている。
人間に置き換えてみると、子どもにもその生物の子育てがより分かりやすい。
おんぶに抱っこと、どの生物も子育てに奮闘している。
タガメはメスが生む卵を、オスが育て守っていたり、
ライオンは実は狩りも子育てもメスがチームを組んで協力していて、
オスは群れを守るためにパトロールして役割分担をしていたり、
また、子育てをしないカッコウという鳥もいる。
カッコウは他の鳥の巣に卵を産み、他の鳥に子育てを託しています。
そして最後は人間の子育て、家族や国ごと、住んでる場所によって、
子育ての仕方は異なるけれど、子どもを想う気持ちはみんな同じ。
みんな子どもを愛しているで終わる。
絵本に登場する親子の会話に、寄り添いながら、
他の生きものの子育てを楽しく勉強でき、
親子の絆を深めることができる絵本図鑑になっています(*^-^*)
《著者紹介》
作:平田昌広
神奈川県生まれ。2002年に楽しい本をつくる『オフィスまけ』を設立。
主な作品に『おとん』『おかん』『ありがとう!きゅうしょく』(以上、大日本図書)、『かいてんずしだいさくせん』(講談社)、『それいけ!ぼくのなまえ』(以上、佼成出版社)、『ぽんこつドライブ』(小学館)などがある。
絵:スギヤマカナヨ
静岡県三島市生まれ。東京学芸大学初等科美術卒業。『ペンギンの本』(講談社)で、
講談社出版文化賞受賞。主な作品に『K・スギャーマ博士の動物図鑑』(絵本館)、
『山に木を植えました』(講談社)、『ぼくのおべんとう』『わたしのおべんとう』(以上、アリス館)、『あかちゃんはおかあさんとこうしておはなししています』(赤ちゃんとママ社)、『わくわくへんしんハウス』(教育画劇)、『うんこいってきます!』(佼成出版社)、『ほんちゃん』(偕成社)、『おかあさんはおこりんぼうせいじん』(PHP研究所)などがある。
※絵本より引用
【作:平田昌広 絵:スギヤマカナヨ 出版社:PHP研究所】
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