すべての生き物は、生まれて育つ。植物も、動物も、人間もみんな。
ただ大きくなるだけでなく、形を変え、変化しながらそれぞれに育っていく。
それぞれの生きる場所にふさわしい育ち方をする。
厳しい環境で、ゆっくり育つものもあれば、
とてつもなく大きく育つものもあれば、生涯小さなまま育つものもいる。
人間も生まれて、育ち、変化していきました。
ひとりひとり髪の色も違えば、顔も違い、得意なことも違う。
それは私たちが生まれて来るときに、ひとりひとり「設計書」を持っているから。
設計書つまりDNAと言う。
みんなどこか似ていて、少しずつ違うのは、DNA(設計書)が違うから。
犬のせっけいしょはそれほど似ていなくて、
きんぎょの設計書はもっと似ていなくて、
バラの設計書はもっと、もっと似ていない。
でもすべてのいきものの、設計書には、どこかおなじところがあって、
もう絶滅してしまったいきもののたちも、今生きているいきものたちも、
みんな様々だけど、少しずつ繋がっていて、DNAはいきものみんなが
大きな家族なんだと教えてくれる。
子どもはパパとママのDNAが半分個ずつあるんだ~、
おじいちゃんと僕の好きなものが似ているね~と、
自分がどのように生まれてきたのか、ルーツを知る楽しい絵本です。
DNAや遺伝を子どもにわかりやすく教えてくれる科学絵本(*^-^*)
生命の不思議の探求心を育ててくれる一冊です!
《著者紹介》
文:二コラ・デイビス
ケンブリッジ大学で動物学を専攻。英国放送協会(BBC)で自然科学番組の制作にたずさわり、児童書も数多く発表している。絵本に『やくそく』『空の王さま』(以上、BL出版)『ちいさな ちいさな めにみえない びせいぶつのせかい』『いろいろ いっぱい ちきゅうの さまざまないきもの』(以上、ゴブリン書房)、読み物に『ゾウがとおる村』(さ・え・ら書房)など。
絵:エミリー・サットン
イギリスの画家。子どもの本の挿画や、テキスタイルデザインなどで活躍中。絵本に『人形の家にすんでいたネズミ一家のおはなし』(徳間書店)『ちいさな ちいさな』
『いろいろいっぱい』『テオのふしぎなクリスマス』(以上、ゴブリン書房)などがある。
訳:越智典子(おちのりこ)
1959年、東京生まれ。東京大学理学部生物学科卒業。在学中にエジンバラ大学動物学科に留学。出版社勤務を経て、作家となる。おもな作品に『ピリカ、おかあさんへの旅』『ほら、きのこが…』「ラビントットと空の魚 全5巻」(以上、福音館書店)『いのちのなぞ上・下』(朔北社)『完司さんの戦争』(偕成社)などがある。
監修:斉藤成也(さいとうなるや)
1957年、福井県生まれ。東京大学理学部生物学科卒業。国立遺伝学研究所教授。
東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻教授。人間の進化を、DNAのゲノム情報の解析を中心に研究している。著者に『核DNA解析でたどる日本人の源流』(河出書房新社)『ラリルレロボットの未来』(太田聡史との共著 勁草書房)など。
※絵本より引用
【文:二コラ・デイビス 絵:エミリー・サットン 訳:越智典子 監修:斉藤成也
出版社:ゴブリン書房】