★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

かくれんぼ *種村有希子

f:id:kiko_book:20210728163123j:plain

 

5人でおうちの中で、かくれんぼをはじめました。

 

”ミミちゃんは かくれんぼが きらいです。

 

ひとりで かくれるのが こわいから。”

 

誰かが隠れて居る場所に一緒に隠れようとすると『ここは だめ』と

 

 ミミちゃんはことわられてばかり

 

 すると、やさしい すみれちゃんが

 

 クローゼットに いっしょに かくれてくれました。

 

 でも・・・

 

 ”すみれちゃんだけ

 

 オニに みつかっちゃたの。

 

 (じょうずに かくれててね)

 

 すみれちゃんは

 

 ちいさく あいずすると、

 

 いってしまいました。 

 

 ミミちゃんは ちいさい からだを

 

 うんと ちぢめて じっとしていました。

 

 しばらくして キィィィと

 

 クローゼットの とびらが ひらくと・・・・”

 

やってきたのは、くまさん。

 

かくれていたうさぎのぬいぐるみを見つけ、連れていってしまいます。

 

クローゼットの中を見渡すと、あっちにも、こっちにも おもちゃたちが

 

上手にかくれています。

 

箱にはいるロボット、コートのポケットにかくれるもの。帽子のなかにも。

 

ミミちゃんはたのしくなってきました。

 

みんなと上手にかくれんぼ。

 

”みんなが かくれおわった あと、

 

しばらくして キィィィと

 

クローゼットの とびらが あきました。”

 

やってきたのはくまさん。

 

ミミちゃんの隠れているコートの近くにいます。

 

みんな息をひそめて、じっとしています。緊張が走ります。

 

”ガタンゴロン!

 

なんと くまが うっかり

 

けとばした はこから ロボくんが でてきました。”

 

ロボくんが見つかって連れていかれたのを見て、みんなクスクス、ケラケラ

 

思わず笑い声がこぼれます。

 

”すると、こんどは くまが すぐに もどってきて、

 

『みんな おしゃべり しすぎだよ~。こっちにも あっちにも みーっけ!』

 

つぎつぎ みつけてしまいました。

 

ひとりのこらず!

 

ミミちゃんはあわてて

 

『ミミも いるよ!』ととびだしてしまいました。

 

でも、くまは

 

『ミミちゃんを さがしている オニは べつの子 でしょう』

 

とみんなを つれて いってしまいました。”

 

ミミちゃんは急に心細くなって、不安になりました。

 

”『ここに いるよー!』”

 

”『ミミちゃん みーっけ!』”

 

みんなの顔が目の前にそろって、ミミちゃんはホッとしました。

 

涙がこぼれそうになっていたけど、みんなに上手に隠れたねと褒めてもらい、

 

涙もひっこんで、得意顔に。

 

かくれんぼ、オニでなければ、最後まで見つからないように隠れるあそび。

 

誰かの足音が近づくたびに、ドキドキして、遠ざかるとホッとするものの、

 

心細さ、このまま誰も見つけてもらえなかったらどうしよう、

 

忘れられたらどうしよう、

 

みんなはもう見つかったのかな?どこに隠れているのかな?と

 

いろんな想いが頭の中をかけ巡ります。

 

今、子どもたちでも早い時期から携帯電話を持っていたりするけど、

 

かくれんぼどうしているんだろう?笑

 

ここにいるよ~って居場所を教えあえそうだ♪

 

【作:種村有希子 出版社:アリス館】

 

 


かくれんぼ