★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

となりのまじょのマジョンナさん

となりに引っ越してきた魔女のマジョンナさん。

 

黒い服を着て、コウモリやほうき、ヘビや雲の巣も、普段気味が悪いものも、

 

マジョンナさんがいると、不思議と愛らしくユニークに見えるから不思議。

 

マジョンナさんは魔女だけどしっかり挨拶をしてくれるし、

 

色んな魔法をかけるけど、誰かを脅かしたり、迷惑をかけるような魔法はかけません。

 

いつもユーモアたっぷりな魔法です。

 

近所の子供が風邪を引けば、ハーブのスープを作ってくれたり、クッキーを焼いてくれたり、

 

ほうきを自由自在に動かし、時にはほうきにのせてくれます。

 

木にひかかったときも、手をぐーんと伸ばして取ってくれたり、

 

困ったことがあると助けてくれます。

 

ある日お菓子のキャンディーを舐めていると、

 

魔法をこっそりかけてキャンディーを大きくしてくれたり、

 

いつも人を喜ばせる魔法をかけます。

 

近所の子どもたちが、マジョンナさんの家でおやつを食べていると、

 

ドアを乱暴にたたく音がしました。

 

近所の大人たちが、魔女がこの町に住むのでは困ると抗議にきたようです。

 

マジョンナさんは、誰にも迷惑をかけていないのに、

 

魔女を差別するなんてと憤慨しました。

 

そこで抗議に来た近所の2人に魔法をかけると、

 

なんとかっこいい王子様と、きれいなお姫様になり、

 

二人は抗議に来たこともすっかり忘れ、気分良く踊り始めました。

 

それを見ていた子どもたちは、自分もお姫様や王子様になりたいとお願いしました。

 

するとマジョンナさんは、

 

”そのままのあなたが、なによりもいちばん、すばらしいのよ”

 

と二人を抱きしめました。

 

楽しい魔法の数々、魔法を決して悪いことに使わないマジョンナさん。

 

みんなを幸せにしてくれる魔法で、楽しませてくれます。

 

最後の一文は、魔法で何でもできるマジョンナさんがあえて、

 

魔法を使わない、使わない理由にまた感動します。

 

《著者紹介》

作:ノーマン・ブリッドウェル

1928年アメリカのインディア州ココモに生まれる。二つの美術学校で学び、デザイナーやライターとして活躍したのち、絵本作家としてあたたかみのある、ウィットに富んだ作品を発表している。デビュー作の『大きな赤い犬クリフォード』で、子どもが選ぶ”ベスト絵本賞”を受賞。主な絵本に、この〈となりの魔女〉シリーズと〈犬のクリフォード〉シリーズがある。

 

画家:長野ヒデ子(ながのひでこ)

1941年愛媛県今治市に生まれる。1978年、手作り絵本『とうさんかあさん』が第1回日本の絵本賞手作り絵本コンクール部門で受賞。以来、絵本や童話のさし絵、紙芝居、エッセー等で創作活動を続ける。主な絵本に『おかあさんがおかあさんになった日』(サンケイ児童出版文化賞推薦)、『せとうちたいこさんデパートいきタイ』(絵本にっぽん賞大賞)のたいこさんシリーズ、『海をかえして』(丘修三・文)、『かあさんになったあーちゃん』(ねじめ正一・文)、『狐』(新見南吉・文)など多数。最新刊に『ながのひでこ布の絵本』がある。

 

訳:ながつき るり(長月るり)

1944年京都市に生まれる。1977年から絵本や紙しばい、折り紙遊びなどを通して子どもたちと遊ぶ活動を続けている。また環境問題にとりくみ、NPO法人レイチェル・カーソン日本協会に所属して、「こどもたちと環境」についての調査、執筆などをしている。

 

デザイン協力:千葉園子

 

※絵本より引用

【作:ノーマン・ブリッドウェル 画家:長野ヒデ子 訳:ながつきるり

 デザイン協力:千葉園子 出版社:偕成社

 

 


となりのまじょのマジョンナさん (世界の絵本)