★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

かばくん

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表紙と裏表紙を広げると、大きなカバの全身が描かれています。

 

動物園で、朝寝坊のかばくん。11時になって、

 

亀を連れている少年は飼育員さんだろうか?

 

かばくんに”起きてくれ”と声をかけます。亀くんが、ようやく目を覚ましたかばくんに

 

あいさつをする。

 

かばくんは水の中を、大きな体で上手に泳いでいく。

 

水の中から顔だけ出ている時は、そんなに大きく感じないけれど、

 

水の中から陸へでると、その大きさに圧倒される。

 

この絵本の面白いところは、動物園にいるかばくんの視点に、

 

物語がうつっていくこと。

 

今日は、周りがなんだかにぎやかだなぁ~、何曜日だっけ?

 

日曜日か、だから賑やかなのかぁと。

 

動物園に見に来たお客さんを、かばくん親子が眺めています。

 

ズボンはいている子や、スカートはいている子がいるなぁと。

 

お客さんに近づいていくカバくん。お客さんをちょっと見に行ってみようと。

 

少年が野菜のはいったかごを持ってきました。

 

カバくんはキャベツ一玉をまるごと食べてしまいました。

 

体も大きいけど、口も大きく開き、カバくんの食事はダイナミック。

 

また食事が終わると、おなかいっぱいになって、ウトウトと気持ちよさそうに

 

お昼するカバくん。

 

他の動物が早起きだろうと、お客さんが来ようと、おかまいなしで、

 

優雅でのんびりしたカバくんの、一日を描いている絵本です。

 

なかなか動物園で、人気とりというタイプではないカバに焦点を当てていて、

 

知られざる魅力が、作品に込められています。

 

《著者紹介》

作:岸田衿子(きしだえりこ)

東京に生まれる。東京芸術大学美術学部卒業。詩集に『ソラチネの木』(青土社)、

『いそがなくても いいんだよ』(童話集)ほか。エッセイ集に『草色の切符を買って』(青土社)、絵本に『ジオジオのかんむり』『かばくんのふね』『きょうのおべんとうなんだろうな』『どこでおひるねしようかな』『ぐぎがさんとふへほさん』、詩の絵本に『木いちごつみ』『かぞえうたのほん』(以上福音館書店)、『へんなかくれんぼ』(のら書店)などがある。

 

絵:中谷千代子(なかたにちよこ)1930~1981

東京に生まれた。東京芸術大学美術学部卒業。1963年、絵本の研究のため渡欧。絵本に

『ジオジオのかんむり』『かばくんのふね』『くいしんぼうのはなこさん』『いちごばたけのちいさなおばあさん』(以上福音館書店)、『ちいさいモモちゃん』(講談社)、『スガンさんのやぎ』(偕成社)などがある。

※絵本より引用

【作:岸田衿子 絵:中谷千代子 出版社:福音館書店

 

 


かばくん (こどものとも絵本)