長い鼻だったり、大きなくちだったり、カラフルで派手な顔だったり、
長いまつげだったり。いろんな顔がある。そして、みんなそれぞれにちがう。
どうしてそんな顔をしているんだろう?と子どもの視点にたって、
解説した動物絵本図鑑です!
どうしてゾウの鼻はそんなに長いのか?
なぜ、カバの目と鼻は上についているのか?
ネコにはどうして立派なおひげあるのかな?
どうしてイノシシはそんなに大きな鼻をしているの?
ラクダはなぜまつ毛が長いのか?
オオアリクイの口はなぜそんなに長いの?
シカの角はなぜ立派なの?
カモノハシのくちばしはどうして大きいの?
アマガエルの顔はなんでぬるぬるしているの?
マンドリルの顔はなんでこんな派手な模様をしているの?
モグラの目はどうして小さいのだろう?
コアラの鼻のあたまが大きいのはどうして?
どうぶつの顔の特長は、みんな違うけれど、みんな生きていくために
すべて必要なことだったことがわかる。
大人でも知らないうんちくが隠れていて、
子どもとイラストを見ながら、妙に納得してしまう。
ゾウさんの鼻は水を飲んだり、食べ物を鼻でとるのは知っていたけれど、
ピーナッツのような小さなものまで鼻で器用に掴めことを知ったり、
カバのオスは、口を大きくあけて縄張り争いをしていたり、
ラクダは長いまつげだけでなく、砂の上を歩いても沈まないように、
足の裏にふかふかのパッドを持っていたり。
ラクダのこぶには何日も食べなくても、大丈夫なように栄養がつまっていたり。
マンドリルの顔はひときわ、あざやかなほど元気で強い証拠なのだとか。
そしてマンドリルは顔だけじゃない。おしりもまた顔に負けないほど色鮮やかだ。
それにもちゃんと理由がある。
群れのメンバーが迷わないように、鮮やかなおしりが目印がわりなのだ。
カエルの体がぬるぬるしているのは、口から空気をすって、
肺でも呼吸するけれど、しめったぬるぬるの皮膚で、空中の酸素をとけこませ
皮膚からも呼吸しているからなのだ。
大人も知っているようで知らないことがたくさんあり、
子どもや赤ちゃんは、人や動物の顔が好きです。
その子どもの視点にたって、”顔”という切り口に、動物の進化、
生態を楽しく学ぶことが出来ます(*^-^*)
《著者紹介》
作:有沢重雄(ありさわしげお)
1953年、高知県生まれ。自然科学の分野を中心に、ライティングと編集に携わる。
著書に『自由研究図鑑』『飼育栽培図鑑』『校庭のざっ草』(以上福音館書店)、
『かんたんにできる野菜の実験と観察 植物の生命をさぐろう』(偕成社)、『花と葉で見わける野草』(小学館)などがある。
絵:今井桂三(いまいけいぞう)
1953年、山形県生まれ。自然科学の分野を中心に、細密画、挿絵などを手がける。
作品に『絶滅野生動物の事典』(東京堂出版)、『ファーブル昆虫記』『シートン動物記』(以上NHK)、『自分で仕上げるぬりえ図鑑①日本の昆虫』(ゴマブックス)などがある。
監督:日橋一昭(にっぱしかずあき)
1953年、東京都生まれ。埼玉県こども動物自然公園園長。同公園の1980年の開園より、飼育係として勤務。キリンからハダカデバネズミまで、様々な動物の繁殖に取り組む。
休みをとっては、海外の動物園を訪れ、その数は100か所以上。種保存委員等を歴任し、現在はヤンバルクイナ保護増殖委員。
※絵本より引用
【作:有沢重雄 絵:今井桂三 監督:日橋一昭 出版社:アリス館】