★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

ママ、ママ、おなかがいたいよ

 

美しい切り絵の影絵芝居が観劇できる絵本。

 

帽子を探しているお母さんのもとに、お腹がパンパンに膨れ上がった男の子が、

 

『ママ、お腹が痛いよ!はやくお医者さんを呼んで。』と悲痛な叫び。

 

すぐにお医者さんを呼んで診察をしてもらうと、

 

膨れ上がったお腹の中から出て来てのは・・・・

 

青りんごがひとつ、ふたつ、つぎはボールまで。

 

もう終わりかと思いきや、

 

バースデーケーキがまるごと、大量のスパゲティーに、お茶はポットごと。

 

飼っているうさぎに、お母さんの探していた帽子、ブーツまで。

 

次から次へと奇想天外なものが出て来ます。

 

最後は自転車まで。男の子の小さな身体からは想像もできないような大きなものまで。

 

お医者さんが何か一つお腹から取り出すたびに、男の子のお腹がしぼんでいくのを、

 

影絵のシルエットで楽しみます。

 

全部取り出して、すっかり元気になった男の子。

 

あれ?お医者さんの帽子がなくなってしまったよ。

 

いったいどこに消えたのでしょう?

 

白黒の世界とカラフルなページの対比が、面白く、

 

美しい切り絵・影絵の世界から、私たちは次に何が出て来るのか、

 

想像するのが楽しい絵本です。

 

食べ物だけでなく、大きさまで、本当にスケールの大きな作品です。

 

男の子は時に信じられないようなことをやってのけてくれますが、

 

目が離せない、好奇心いっぱいの男の子に思わず苦笑いしてしまいます。

 

けっしてマネはしないでね・・・

 

影絵紙芝居はおうちでマネして、作ってみたいなと思いました。

 

切り絵でシルエットになっているので、細かな表情が見えない分、

 

想像力を働かせて、声色や、セリフのスピードなどを工夫するだけで、

 

もっともっと広がりを見せて、面白い世界が表現できる一冊だと思います。

 

【作・絵:レミイ・シャーリップバートン・サプリー 訳:つぼいいくみ

 出版社:福音館書店

 

 


ママ、ママ、おなかがいたいよ (世界傑作絵本シリーズ)