赤い屋根の家に一人で住んでいるニワトリさん。
食べて、遊んで、食べて、遊んで、食べて、寝る、気ままな一人の生活。
そんなある日、青い屋根の家のおとなりさんに、誰かが引越してきたようだ。
でも、昼間何度も家の周りをニワトリさんが歩いても、おとなりさんに会えません。
毎日留守なのかな?それとも調子悪くて寝込んでいるのかな?
それもそのはず。となりに引っ越してきたのは、フクロウさんだったのです。
フクロウさんは朝になると寝て、夜になると起きる生活。
ニワトリさんとは真逆の生活。
ニワトリさんは、おとなりさんへ手紙を書きました。
次の日、わたしのおうちに遊びにきてね。と。
するとフクロウさんはその手紙を夜見つけ、
明日の夜になるのを心待ちにしていました。
ニワトリさんは朝から準備をすすめ、料理を作って準備万端で待つものの、
待てど暮らせど一向に現れないおとなりさん。
ついに待ちくたびれて夜に外にニワトリさんが出てみると、フクロウさんにバッタリ。
ようやく二人は会うことができました。
生活環境の違うふたりは、互いの家の真ん中に、伝言ボードを置いて、
会話する姿にほっこりします。
またニワトリさんのサングラスのプレゼントもシュール。
おとなりさんというフレーズが、懐かしくて、温かくて、羨ましい。
いまの多様性要素も含まれていて、笑うに笑えない、でも笑っちゃう、
そんな物語りです(*^-^*)
《著者紹介》
作:きしらまゆこ
大阪府生まれ。作品に『きんのおのとぎんのおのたくさんのおの』『うさぎとかめとあり』『おおきなかぶとちいさなかぶ』『3びきのこぶたと4ひきめのこぶた』(教育画劇)、『サンタのいちねんトナカイのいちねん』『タイヤがバーン』(ひさかたチャイルド)、『はーいばーい』(絵/はぎのちなつ)『はいチーズ!』(フレーベル館)ほか多数。京都府在住。
絵:高畠純(たかばたけじゅん)
名古屋市生まれ。『だれのじてんしゃ』(フレーベル館)でボローニャ国際児童図書展グラフィック賞、『オー・スッパ』(講談社)で日本絵本賞、『ふたりのナマケモノ』
(講談社)で講談社出版文化賞絵本賞受賞。絵本に『どっちからよんでも』(絵本館)、『キス・スキ』(講談社)、『うし』(アリス館)、『どうぶつマンションにようこそ』(文研出版)、『十二支のおやこえほん』(教育画劇)、『きりんきりん』(リーブル)、『もうちょっともうちょっと』(福音館書店)、『よいこはもうねるじかん』『ぞうがいるってすてき』(BL出版)など多数。
※絵本より引用
【作:きしらまゆこ 絵:高畠純 出版社:BL出版】