★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

ちいさなおうさま

 

切り絵のような、パッチワークのような、コラージュのような、アートな絵がとても

 

おしゃれです。多彩で、多様な柄のモチーフを使用しているのに、

 

しっかりどのページもおさまっていて絶妙なバランスです(*^-^*)

 

お話はというと、小さな王様が大きなお城に一人で住んでいて、

 

大きな食卓にはたくさんの料理がのり、とても一人では食べきれそうにない料理と、

 

一人で食事する寂しさを感じている王様。

 

大きなベッドの端っこで、小さな王様がひとり眠りますが、広すぎて落ち着きません。

 

お風呂はというと噴水もあり、とても大きなお風呂で、頭まですっぽり。

 

出掛けようと大きな馬の背中に乗ると、いつも小さな王様は振り落とされてしまいます。

 

そんな中美しい、王様よりもうんと大きなお姫様と出会い結婚しました。

 

ほどなくして、お姫様はたくさんの子どもを産み、大きかったお城も手狭になり、

 

毎日子どもたちの声で、賑やかです。

 

あんなに大きかった食卓も、今では丁度良い大きさになり、

 

ごはんも残すことがなくなりました。

 

噴水のお風呂は、噴水のプールに変わり、子どもたちはパシャパシャと楽しい

 

遊び場になりました。

 

さみしかった大きなベッドもみんなで並んで眠れば、いまではぴったりの大きさです。

 

当たり前のようなお話ですが、

 

その当たり前の幸せを手に入れるほど、難しいことはなく、

 

家族の良さ、誰かと一緒に暮らすこと、一緒に過ごす時間、分かち合う喜びが、

 

シンプルに描かれています。

 

同時に大きさではなく、小さな日常にこそ幸せがたくさん詰まっている

 

ということを教えてくれる一冊だと思います。

 

《著者紹介》

作:三浦太郎

1968年愛知県生まれ。大阪芸術大学美術学科卒業。ボローニャ国際絵本原画展入選。

2004年『Je suis...』で絵本作家としてデビュー。おもな作品に『くっついた』(こぐま社)『ぼくはまる』(ブロンズ新社)『バスがきました』(童心社)『おしり』(講談社)『CO2のりものずかん』(ほるぷ出版)『おはなをどうぞ』(のら書店)はたらくくるま『よいしょ』『とどくかな』『まかせとけ』(偕成社)などがある。

※絵本より引用

【作:三浦太郎 出版社:偕成社

 

 


ちいさなおうさま