★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

ちいさなこえがみらいをかえる!

 

 

毎週ソフィアは、おじいちゃんとお年寄りのお手伝いをしています。

 

落ち葉をそうじしたり、代わりに買い物へ出かけたり、ペットの散歩をしたり、

 

家族やともだち、ご近所さんのために、出来る限りのことをします。

 

このまちをもっともっと良くしたいから。

 

そんなある日、おじいちゃんが、ゴミの山で怪我をしてしまいます。

 

ソフィアは次の朝、庭に看板をたてました。

 

ゴミ置き場を撤去して、みんなの公園を作ろうとスローガンを掲げました。

 

ご近所さんたちにも、どんな公園がいいか色んな意見を聞きに行きました。

 

でもどうやって公園をつくるのでしょう?

 

ソフィアのひとりの力では、難しいことに気が付き、途方にくれました。

 

でもソフィアは諦めません。

 

今度は市役所に行って、たくさんの大人に話しにいきましたが、

 

”こどもには、むりなのよ”と言われ、たらい回しになるばかり。

 

ソフィアは考えて、市役所の全員の大人を集めて、一生懸命プレゼンをしました。

 

ソフィアは特別な女の子ではありません。緊張して、身体ががくがく震えていました。

 

市長さんは、たくさんの市民が賛成してくれたら考えようと言ってくれ、

 

ソフィアはご近所さん、親戚、友人へ話にいきました。

 

たくさんの人がソフィアのアイデアに賛成してくれました。

 

ソフィアという小さな女の子のひとつの声が、波紋を広げ、

 

少しずつ大人や、周りの人の心を動かしていく。

 

決して、ソフィアが特別な人間だったわけではなく、問題を見つけ、

 

それを解決しようと考え、自分の中にあった、一歩を踏み出す勇気に気が付きました。

 

勇気はみんなひとりひとりが持っているもの。

 

自分が思っている以上に、勇敢で、大きな力を持っていることを忘れないでと、

 

励まし、勇気を与えてくれる一冊です。

 

子どもだから、女性だから、もう歳だから、と探せば諦める理由はたくさん転がっている。

 

よりよい未来は、いつも私たちの中に存在するのかもしれません。

 

イデアが出ないときには、また良いアイデアを出す人に賛成する、応援するという

 

参加者としてのリーダーシップもひとつ。

 

ひとりひとりの力が合わさって、大きな力となり、はじめて小さな願いは叶うのでしょう。

 

 

《著者紹介》

作:アンドレア・ベイティー

イカイリノイ州生まれ。シカゴ在住。子どものころは畑や森で冒険するのが大好きだった。大学で生物学とコンピュータサイエンスを学び、コンピューターのソフトウエア会社に勤務。その後、子どもの本の作家となり、多数のヒット作を生み出している。

デイヴィッド・ロバーツとコンビを組んだ作品に『天才こども建築家、世界を救う』(エクスナレッジ)、『しっぱいなんかこわくない!』『せかいはふしぎでできている!』(いずれも絵本塾出版)があり、全世界で300万部を超える大人気シリーズとなっている。

 

絵:デイヴィッド・ロバーツ

1970年イギリス・リヴァプール生まれ。ロンドン在住。大学卒業後、ファッション・イラストレーターとして働く。1998年から児童書を手がけはじめ、次々に作品を発表、高く評価されている。日本で紹介されている作品に『モンタギューおじさんの怖い話』(作クリス・プリーストリー 理論社)、『10の奇妙な話』(作 ミック・ジャクソン 東京創元社)など。

 

訳:かとうりつこ

東京の下町に生まれる。翻訳家。出版社で編集者として数多くの翻訳書を手がけてきた。主な翻訳作品に『ゴーストハンター ほんとうにあった幽霊狩り事件簿』(作 ジェイソン・ハウンズ&メム・フォックス いずれも主婦の友社)『そーっとそーっとひらいてみよう』(WAVE出版)、『しっぱいなんかこわくない!』『せかいはふしぎでできている!』(いずれも絵本塾出版)など。

※絵本より引用

【作:アンドレア・ベイティー 絵:デイヴィッド・ロバーツ 訳:かとうりつこ

 出版社:絵本塾出版】

 

 


ちいさな こえが みらいを かえる!