★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

おちゃのじかんにきたとら

f:id:kiko_book:20210311094957j:plain

おちゃのじかんにきたとら

この絵本の表紙のトラが椅子にちょこんと座っている佇まいが何ともかわいい。

 

ネコの座り姿や、たまに前足を上げて、二本足で立ちあがりそうな姿が好きなんですが、

 

トラさんがダイニングテーブルに座ったらと想像すると少し楽しくなります。

 

よく、しろくまさんが夏に氷のなかに埋まった果物を食べている姿をテレビで

 

見たりして、動物のおやつ時間を見るのも、ほっこりします。

 

 

ソフィーはおかあさんと、台所で、おちゃの時間にしようと準備していると、

 

とつぜん げんかんのベルがなりました。

 

ソフィーがドアをあけると、そこにはおおきなトラがいました。

 

トラは”『ごめんください。ぼくとてもおなかがすいているんです。おちゃのじかんをごいっしょさせていただけませんか?』”

 

そこでトラは、だいどころにはいってきて、テーブルにつきました。

 

おかあさんが『サンドイッチはいかが?』とすすめました。

 

でもトラは一つを手にとったわけではありません。

 

おぼんの上のサンドイッチをざんぶ、ひとくちで のみこんでしまいました。

 

それでもまだおなかが すいていそうでしたので、

 

ソフィーはパンをさしだしました。

 

トラはパンもぜんぶたべてしましいました。

 

そしてビスケットをぜんぶ、ケーキをぜんぶ、たべました。

 

次におかあさんは『のみものはいかかが?』とたずねました。

 

とらは、ミルクポットのぎゅうにゅうをぜんぶ、ティーポットのおちゃをぜんぶ、

 

のみました。

 

それからほかにたべるものはないかなと、だいどころをみまわし、

 

トラは つくりかけの ゆうごはんをぜんぶ、

 

れいぞうこのものをぜんぶ、

 

とだなのなかの、つつみやかんづめをぜんぶ、

 

ぎゅうにゅうをぜんぶ、オレンジジュースをぜんぶ、おとうさんのビールをぜんぶ、

 

そしてすいどうのじゃぐちから水をぜんぶ、のみました。

 

やがてトラは『すてきな おちゃのじかんを ありがとう。ぼくは そろそろ おいとまします。』といって帰っていきました。

 

お茶どころか、夕飯もなくなって、

 

そしてソフィーはおふろに入れないことにきがつきました。

 

トラがすいどうの水をぜんぶ のんでしまったから。

 

おとうさんに今日あったことを ぜんぶ話すと、

 

『おとうさんにまかせなさい。みんなでレストランにいこう』と3人は、

 

レストランへ向かいました。

 

あさになると、ソフィーとおかあさんはかいものに でかけ、

 

たべものをたくさんかいました。

 

そのうえふたりは、タイガーフードのとてもおおきなかんづめまでかいました。

 

トラがいつまた きてもいいように。

 

けれどもトラはあれから、一ども、あらわれませんでした”というお話。

 

トラさんと食事をしたことはもちろんないけど、

 

もし一緒におちゃをしたら、こんなにたくさん食べるのかぁ~と、

 

あまりの豪快さに読んでるこちらもお腹が減ってくる。

 

気持ちがいいほど、遠慮なく、全部たべていくトラさん。

 

小さな動物も、大きな動物も、動物って何を食べているんだろう?

 

どれだけの量を食べるんだろう?

 

好き嫌いはあるのかな?など子どもの興味を引き出してくれる一冊。

 

動物を一緒に食事をとるって夢のようですよね!

 

夢のようなおちゃの時間が表現されています(*^^)v

 

《著者紹介》

作:ジュディス・カー

著名なドイツ人作家の娘としてベルリンに生まれました。カーはナチスの手を逃れて1993年に家族とともにドイツを離れました。スイスとフランスで過ごした後、

1936年にイギリスへ移りました。カーは、作家のナイジェル。ニールと結婚し、

2人には女優の娘と小説家の息子がいます。日本に紹介された他の作品に、『ヒトラーにぬすまれたももいろうさぎ』(評論社)があります。

※絵本より引用

【作・絵:ジュディス・カー 訳:晴海耕平 出版社:童話館出版】

 

 


おちゃのじかんにきたとら

バベルの塔 

f:id:kiko_book:20210310090941j:plain

バベルの塔

旧約聖書の中に書かれている物語。子どもにもわかりやすいように、

 

絵本になって、簡単なひながなの短い言葉で綴られています。

 

お話は、みんなが同一の言語を話していた時代に、人々は、

 

さぁレンガを造って、よく焼こうと、神が与えた石や漆喰のかわりに、

 

レンガをつくり、漆喰のかわりに、アスファルトを得た。

 

そしてそれらを使って、天にまで届く塔を建てよう。

 

そしてた王様(地上の人間)は神様と同じだと。

 

そして神様は、民が天まで届く塔を造っているとを知り、

 

怒って、人々の言語をみんなバラバラにしました。

 

王様の命令にしたがって、昼夜問わず懸命に塔を完成させるために働き続けていた、

 

労働者たちはたがいに言語が違うため、会話が通じなくなり、

 

塔をつくるのをあきらめ、それぞれに散っていってしまいました。

 

塔は二度と完成することはありませんでした。

 

この絵本は大人たちが大きな塔を造っている横で、小さな子どもが2人、

 

神様から与えられた石をつかって、二人で仲良く塔をつくっているというお話。

 

言語はコミュニケーションをとるのに、とても大切だということ。

 

ですが言葉が通じなくても、コミュニケーションをとる手段、

 

相手を知ろうと努力することはできるんだよということ。

 

そして、いろんな文明の発展を経て、頭が賢くなっても、

 

世の中を良くしようと野心や向上心を持つことは決して悪いことではないけれど、

 

神に並ぼう、神を超える存在になろうとするのは、自らをわきまえないと傲慢な

 

態度となり、時に自分の身を亡ぼすこともあるということを忘れず、

 

行動しよう、生きていきましょうというメッセージが表現されているように思います。

 

絵本の内容は幼児向けにつくられていると思いますが、

 

聖書の内容を理解するには時間がかかりそうです。

 

言葉がいかに相手を知り、理解するために大切なツールであるか、

 

また、たとえ言語が通じなくても、相手の気持ちに添う方法があるんだよということ、

 

神様を大切に思う気持ち、そしていい意味で偉くならないこと。

 

それをふんわりとでも感じとってもらえたらいいなと思いました。

 

 あまり日本人は聖書になじみがない方だと思うので、

 

こういった絵本でわかりやすく子どものうちに触れる機会があるのは有難いなと

 

思います(*^-^*)

 

【文:佐久間彪 絵:かすや昌宏 出版社:至光社

 

 


バベルの塔 (至光社国際版絵本)

 

のりものなぞなぞ *斉藤 洋

f:id:kiko_book:20210309100943j:plain

のりものなぞなぞ

今子どもがお友達となぞなぞの出し合いっ子をして、遊んでいます

のりもの×なぞなぞ ←これ息子、絶対好きだわ( *´艸`)と思い手に取りました!

 

絵本の中にこれでもかと言うほど、あらゆる乗り物が登場します!

 

まさに図鑑のように。その乗り物の下に名前が書いてあって、

 

絵本の本文になぞなぞが続きます。

 

なぞなぞが全部で20問&最後の問題と、最後の最後の問題で、

 

計22問出て来ます。

 

でもなぞなぞの答えは、絵本の絵の中にあるので、

 

そこから探してねというしかけになっているので、

 

小さな子どもでも、なぞなぞがわかんない~と取り残されることなく、

 

なぞなぞとは何だ?を同時に知るきっかけにもなる絵本です(*^-^*)

 

町、工事現場、火事の現場、地下、線路、湖、橋の上、空、遊園地と、

 

あらゆる場所で活躍している乗り物を取り上げ、なぞなぞにしています。

 

大人の私もわからない問題が1つ、2つありました笑

 

あまり普段絵本に登場しない乗り物でいうと、出前用バイク、中継車、伴走車、

 

トイレカー、電気自動車、セーフティーローダー、モーターグレーダー、

 

コンパクトトラックローダー、アスファルトフィニッシャー、消防バイク、

 

特別こうさく車、デコトラ、バルク車、製氷車、電車だとラビューなどなど。

 

私もいくつか働く車の絵本や乗り物絵本を見て気ましたが、下に名前が書いてないと

 

わからないものがたくさんあり、少しコアな乗り物なんかも出てきます!

 

男の子が大好きな絵本かなと思います!プレゼントにぴったりです(*^^)v

 

《著者紹介》

作:斉藤 洋(さいとうひろし

1952年、東京生まれ。

中央大学大学院文学研究科終了。

1986年、『ルドルフとイッパイアッテナ』で講談社児童文学新人賞受賞、同作でデビュー。1988年、『ルドルフともだちひちりだち』で野間児童文芸新人賞受賞。1991年、

路傍の石幼少年文学賞受賞。2013年、『ルドルフとスノーホワイト』で野間児童文芸賞受賞。その他の作品に、『ペンギン』シリーズ、『おばけずかん』シリーズ、

『ふみきり かんかんくん』(以上講談社)、『白狐魔記』シリーズ(偕成社)、

西遊記』シリーズ(理論社)などがある。

 

絵:こわせ もりやす

1976年、埼玉県生まれ。

東北芸術工科大学芸術学部洋画コース卒業。2011年、第180回ザ・チョイス入選。

2012・2013年、イタリア・ボローニャ国際絵本原画展入選。絵本作品に『まえとうしろ どんなくるま?』シリーズ(偕成社)などがある。 

※絵本より引用

【作:斉藤洋 絵:こわせもりやす 出版社:講談社

 


のりものなぞなぞ

 

だいじょうぶ どんどんいこう ~まっかな ちっちゃい きかんしゃの ぼうけん~

f:id:kiko_book:20210308091602j:plain

だいじょうぶ どんどんいこう

まっかな ちっちゃい きかんしゃのぼうけんシリーズです!

 

どのお話も何かトラブルが起きて、それを乗り越えながら赤いきかんしゃは、

 

頑張って走っていくお話なのですが、今回もたくさんのトラブルが待ち受けていて、

 

その度に、きかんしゃの乗客総出で、みんなで力を合わせて、

 

赤いきかんしゃを助けます。

 

雨降りの風のつよい日、運転士のダフィは機関車に火を入れ、出発です。

 

山のずっと高いところにある村に向かいます。

 

ところがカーブを曲がると・・・・線路に動物たちがいます!

 

ダフィはブレーキをかけました。

 

おみごと きかんしゃは うまくとまりました。

 

どうぶつたちを農家の庭に戻し、ふたたび 出発です。

 

ところが、カーブをまがると・・・・どうろが水浸しです。

 

きかんしゃはブレーキをかけます。

 

橋の上で困っていた、バスのお客さんをのせて、出発です。

 

とかろがカーブをまがると、今度は・・・

 

風に吹かれて、木が倒れて、せんろをふさいでいます。

 

ダフィはブレーキをかけました。

 

機関車に乗っていた乗客のみんなも力を合わせて木をどかします。

 

そして、ふたたび出発です。

 

ところが だんだん すごいのぼりに なってきました。

 

きかんしゃはカッカとあつくなり、そのうち・・・

 

ボン!!ボイラーのあんぜんべんが ふっとんでしましました。

 

ダフィはブレーキをかけました。

 

冷まさなくちゃ。きかんしゃはすこし お休みに。

 

山のうえのほうに雪が見えました。

 

そこでゆっくり ふたたび 出発です。

 

とかろが、カーブをまがると・・・

 

雪が崩れて、線路をふさいでいます。

 

ダフィはブレーキをかけました。

 

みんなで雪をかきだします。ふたたび出発です。

 

シラカバムラまで あともう少しというところで・・・・

 

今度はポイントが凍っていました。

 

きかんしゃは ちがう線路に はいっていきます。

 

ダフィーはブレーキをかけました。

 

しんごうがかりが 熱いお湯を ポイントにかけます。

 

ふたたび 出発です! 駅にはいっていきます。

 

プラットホームにうまく止まりました。

 

乗っていたお客さんたちが、荷物を下ろすのを手伝ってくれました。

 

そして帰り道は、超特急でした。ずっと下りだったからという機関車の長い一日のお話。

 

きかんしゃが冒険する中で、今回は非常にたくさんのトラブルに見舞われます。

 

その度にみんなで力を合わせる絆だったり、こんなときはどうしたらいいか

 

考えて、行動する大切さ、あきらめない根気よさ、時には休みながら、

 

みんなで一つの目標に向かって頑張る姿が描かれています。

 

《著者紹介》

作:ベネディクト・ブラスウェイト

学校そ卒業後、建築事務所勤務。その後、スコットランドウェールズの農場に移り、

自然保護区で自然を描くアーティストとなる。その経験は、現在の創作活動にも生かされている。「まっかなちっちゃいきかんしゃのぼうけん」のシリーズは、

日本を含む7か国語に翻訳され、80万部を超えるベストセラー。ほかの絵本作品として、Dinasaur Chase!などや、日本語に翻訳された読み物として「ほたる島物語」(ポプラ社)がある。

 

訳:青山南

福島県生まれ。早稲田大学卒業。翻訳家、エッセイスト。翻訳絵本には『たのしいホッキー・ファミリー』『カバ!じゃない、サイ!』(ほるぷ出版)『算数の呪い』

『やぎのブッキラボー3きょうだい』(小峰書店)、『ハンタイのおばけ』(光村教育図書)、『水たまりのおじさん』『まっかなちっちゃいきかんしゃのぼうけん』シリーズ(BL出版)など多数。

※絵本より引用

【作・絵:ベネディクト・ブラスウェイト 訳:青山南 出版社:BL出版

 


だいじょうぶどんどんいこう―まっかなちっちゃいきかんしゃのぼうけん

 

 

kiko-book.hatenablog.com

 

 

kiko-book.hatenablog.com

 

 

 

のこぎりくわがた *相笠昌義

f:id:kiko_book:20210306120218j:plain

のこぎりくわがた

よるになり、のこぎりくわがたは きのみつを なめに くぬぎのきへ

 

とんでいきました。

 

くぬぎのきに、たくさんの虫が甘い蜜を求めて集まってきます。

 

のこぎりくわがた、蜜をたくさんなめたところで、カブトムシが飛んできました。

 

のこぎりくわがたは、蜜から離れ、くぬぎの枝に移動します。

 

枝をどんどん歩いていくと、足をすべだせ、地面の上に落ちてしまいました。

 

地面にひっくりかえってしまい、なかなか元に戻れず、手足をバタバタ。

 

なかなか起き上がれないでいると、傍にあった木に、足を引っかけて、

 

無事にもとに戻りました。それからそっと、落ち葉の中に潜りました。

 

虫をずっと観察していると、時間を忘れて、興味深い動きに夢中になります。

 

蟻は自分の体より大きな食べ物を運ぶときに、仲間と力を合わせて巣に運び入れたり、

 

長い列を組んでいます。

 

くわがたやかぶとむしは中々普段、

 

ちょうちょやとんぼのように見かけることはないので、

 

子どものときはプレミアムな特別な存在で、見つけることじたいが奇跡みたいでした。

 

とんぼはなかなか捕まえるのが難しく、よくトンボの目の前で、

 

指をぐるぐると回して、とんぼが目を回してコントロールを失うのをまったり、

 

(ほとんど意味がなかったように思います笑)

 

蝉はくまぜみや、ツクツクボウシを捕まえれたらとてもうれしかった思い出があります。

 

虫をじっくり長い時間観察して、その一コマを描いた一冊です。

 

子どもの『なんだろう?』の視点にたっていて、くわがたのカッコよさと、

 

それよりも強い王様のようなかぶとむしの力関係も表現されています。

 

これから春に向かい、たくさんの虫たちが元気に活動する季節がやってきますね。

 

【作:相笠昌義 出版社:福音館書店

 


年少版こどものとも のこぎりくわがた 相笠昌義 1985年 初版 絶版 昆虫 虫 クワガタ 古い 絵本 昭和レトロ

 

 

 

どろんこハリー

f:id:kiko_book:20210304103742j:plain

どろんこハリー

絵本『どろんこハリー』は、”くろいぶちのある しろいいぬで、なんでもすきだけど、

 

ゆいいつ、おふろにはいることがだいきらいな いぬです。

 

あるひ、おふろに おゆをいれるおとがきこえると、ブラシをくわえて、逃げ出しました。

 

そのブラシをうらにわにうめました。それからそとへ、ぬけだし、

 

どうろこうじを しているところで あそんで、どろだらけになり、

 

てつどうせんろの はしのうえで、 あそんで すすだらけになり、

 

それから空き地で、ほかのいぬたちと おにごっこをして、

 

もっともっと汚れました。

 

次は、せきたんトラックのすべりだい

 

ハリーはまっくろになり、ほんとうはくろいぶちのある しろいぬなのに、

 

しろいぶちのある、くろいいぬになってしまいました。

 

もっといっぱい遊びたかったけど、うちのひとたちに、

 

いえでしたとおもわれたら、たいへんです。

 

すっかりくたびれて、おなかもぺこぺこになったので、

 

ハリーは はしって うちへ。

 

うちにつくと、かきねから もぐりこんで、じっとすわって うらぐちを見ていると、

 

うちのなかから、だれかがのぞいて言いました。

 

『うらにわに へんないぬが いるよ。そういえばハリーは いったい どこへ

いったのかしら?』

 

ハリーはいっしょうけんめい、『ぼくがハリーなんだよ。』とおしえようとしました。

 

しっている芸当を、みんな やってみせました。

 

さかだち、ちゅうがえり、ころりころげて、死んだまね。

 

ダンスやうたもやりました。

 

ハリーがこんなに芸当をやっても、みんな首をふり、

 

『なんだかハリーみたいだけど、これはハリーじゃないよ』

 

ハリーはがっかりして、もんほうへ、とぼとぼと歩いていきました。

 

でも、きゅうに 立ち止まると、にわのすみへ 走り、いっしょうけんめい

 

あなをほりはじめました。

 

そしてすぐにうれしそうに、ワンワン ほえながら、

 

ブラシを見つけ、口にくわえて、うちへかけこみ、

 

おふろへ いちもくさん。

 

おふろにはいりたがっているようにみえたので、お父さんがこどもたちに、

 

おふろにいれてあげなさいといいました。

 

ハリーは こんなにせっけんだらけになったのは はじめてです。

 

まほうのように汚れがおち、もとのハリーにもどりましたというお話。

 

ハリーが、子どもと同じ気持ちを共有している作品になっているので、

 

子どもはすぐにこの物語に共感を覚え、ハリーが大好きになりました。

 

最初読んだときは、白色の部分と黒い色の部分の比率が変わったことで、

 

全く別の犬が登場したように見えたようですが、最後おふろに入って、

 

ハリーが現れたことで、ようやく、どちらもハリーなんだと気づいたようです。

 

一緒になってどろんこ遊びに夢中なハリー、お腹がペコペコになったらおうちに

 

帰りたくなったハリー、いろんな芸当をしたハリー、家族に気づいてほしい、

 

自分を見て欲しいという気持ち、少し遊びたくて後回しにしてしまう気持ちや、

 

苦手だからやりたくない気持ちなど、

 

いろんな子どもの日常で感じる気持ちにハリーを通して共感でき、

 

子どもは何度も繰り返しこの絵本を読んでと持ってきます(*^^)v

 

世界の傑作絵本だけあって、やはり飽きずに何度も読めます☆

 

【作:ジーン・ジオン 絵:マーガレット・ブロイ・グレアム 訳:わたなべしげお

 出版社:福音館書店

 


どろんこハリー (世界傑作絵本シリーズ)

つんつくせんせいととんがりぼうし *たかどのほうこ

f:id:kiko_book:20210303092746j:plain

つんつくせんせいととんがりぼうし

つんつくせんせいは、工作が苦手です。

 

子どもたちと一生懸命、まほうつかいのぼうしを、劇に使うため、

 

とんがり帽子を作りました。

 

帽子はのりでベタベタでしたが、みんなとても気に入りました。

 

先生は帽子に、”つんつくえん、つんつくつるこ”を名前を書きました。

 

とんがり帽子が気に入った先生は、帽子をかぶって、園児と公園へお散歩に出かけました。

 

公園ではこざるさんと芸人さんが、芸を披露しています。

 

先生も園児も一緒に、その芸を見ていると、急に芸人さんが、

 

先生のとんがり帽子をかりにきました。

 

そしてとんがり帽子はごサルと、芸人さんの芸に使われました。

 

先生はちょっと怒っていました。

 

大事なとんがり帽子で、お金を集め出したのです。

 

早く帽子を返してもらいたいと思っていると、芸人さんは帽子を先生から借りたのを

 

すっかり忘れて、自転車に乗ってそのまま帰ってしまいました。

 

つんつくせんせいと子どもたちは自転車を追いかけました。

 

帽子をかぶった子ザルは、自転車から木に飛び移りました。

 

先生もその木に登り始め、あと少しというところで、飛んできたカラスが、

 

とんがり帽子をガブリ。

 

先生は帽子を返して~と叫ぶと、驚いたカラスは帽子を放してくれましたが、

 

焦った子ザルは地面に墜落しそうになりました。

 

そこに、近くの子どもの手から離れた風船が飛んできて、

 

子ザルは上手にキャッチ。とんがり帽子をかぶった子ザルはどんどん空にのぼって

 

いきます。

 

先生はとてもがっかりしましたが、帽子はあきらめ、もう一度作ろうとしましたが、

 

2度と同じものはつくることが出来ませんでした。

 

それから何日かしたころ、つんつくせんせいあてに荷物が届きました。

 

中から、とんがり帽子と巻物が出て来ました。

 

巻物には、帽子を借りたお礼に、魔法の薬を塗りましたと記されていました。

 

劇の発表会当日、魔法使い役の先生が、とんがり帽子を被り、

 

おまじないを唱えると、

 

とんがり帽子からたくさんの果物のツルが伸び、果物とその周りを鳥が飛びました。

 

とんがり帽子は、本物の魔法使いの帽子になりましたという楽しいお話です。

 

少し不器用な先生が一生懸命作った帽子を、上手にできたお気に入りの帽子が、

 

小ざるさんとともに消えてしまい、

 

ひょんなことから、本当に魔法の帽子になって、手元に戻ってきて、

 

魔法使いの劇で、本物の魔法が起こりサプライズ発表会になるという楽しいお話。

 

先生が子どもと同じような目線で、喜んだり、怒ったり、落ち込んだり、

 

素直な気持ちが、描かれていて、子供の心を動かすようです。

 

子どもが夢中で絵本を見ていました。

 

《著者紹介》

作:たかどのほうこ

1955年函館市に生まれ。

作品に『いたずらおばあちゃん』『紳士とオバケ氏』『ケチルさんのぼうけん』

『ルチアさん』『おともださにナリマ小』『わたしたちの帽子』(フレーベル館

『へんてこもりにいこうよ』『すてきなルーちゃん』(偕成社)『まあちゃんのながいかみ』(福音館書店)『いたずら人形チョロップ』(ポプラ社)『のはらクラブのこどもたち』(理論社)『ゆかいなさんにんきょうだい』シリーズ(アリス館)『時計坂の家』『十一月の扉』(リブリオ出版)など。札幌市在住。

※絵本より引用

【作・絵:たかどのほうこ 出版社:フレーベル館

 

 


つんつくせんせいととんがりぼうし (えほんあらかると)